第二幕その八
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その中の苺達を見てそれで言いました。
「虫がいないね」
「そうだね」
チーチーもその苺を見て言います。
「よく取ってあるね」
「ビニールハウスで農薬を使うと思えば」
「一旦ビニールを外した方がいいけれど」
チープサイドの家族はビニールハウスの中に農薬がこもらない様にという配慮から考えて言っています。
「それは面倒だしね」
「結構な手間だし」
「係の人がよく手入れしてるのね」
ダブダブはこう考えました。
「これは」
「ううん、細かいところまで見てるね」
ジップも苺達を見て思うのでした。
「それで虫を取ってるね」
「係の人達が真面目だとね」
「虫もちゃんと取ってくれるんだよね」
オシツオサレツも言います。
「お風呂に入って洗う感じで」
「作物もそうなるね」
「何かこうしたところにも国民性が出るのかしら」
こう言ったのはポリネシアでした。
「日本人の」
「そういえばどの場所も虫少ないし」
ホワイティも老馬の頭の上から言います。
「ちゃんとしてる人が多いんだね」
「虫ってすぐに増えるけれど」
ガブガブは自分が好きなお野菜のことから思いました。
「凄いよく手入れしてるんだね」
「田んぼなんか特にだったね」
老馬はこちらのことを思い出しました。
「奇麗だったね」
「そうそう、あそこは特に虫が少なかったね」
最後にトートーが皆に応えました。
「いい感じだったよ」
「これはあれだね」
先生は気付いたお顔になって言いました。
「鴨とかを使ってるの?」
「鴨?」
「鴨っていうと?」
「うん、日本でよく行われている農法でね」
先生は皆にお話しました。
「アイガモを田んぼに放って害虫を食べてもらうんだ」
「あっ、鴨は虫を食べるから」
「その鴨に害虫駆除をしてもらうんだ」
「そうしたやり方があるね」
「そうよね」
「いいやり方だよ」
「そう、だからね」
それでと言う先生でした。
「皆そうしてるんだよ」
「成程ね」
「面白い農法だね」
「日本の田んぼは水田だしね」
「鴨は水辺にいるしね」
「丁度いいわね」
「そこまで考えてなんだ」
それでというのです。
「日本ではアイガモ農法をしているんだ」
「そういえば結構見るかな」
「日本のあちこちで」
「田んぼとかに鴨がいるのは」
「そういえば」
「そう、あれはね」
まさにというのです。
「そのアイガモ農法だよ。あと育った鴨はね」
「ああ、食べるのね」
「害虫を食べてもらってそれで育てて」
「食べもする」
「そうするの」
「そうなんだ、まあ食べるのも日本人らしいかな」
ちょっと動物愛護団体がどう言うかとか家鴨なのでアイガモとは親戚みたいなダブダブのことを思いつつ言う先生で
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