第49話 本選二日目と夜の尾行
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決勝は黒装束だろうしこのままだと厳しいかもしれないね……」
エステルたちが遊撃士チームと当たったので残る空賊のチームと黒装束のチームが次の試合をするのは決定していた。でも空賊が黒装束たちに勝てるとは思わない、リィンの話では彼らは連携力においてはこの大会でもトップクラスらしいがあの赤い仮面の男はそれ以上の別格だ。
「リィンはどう思う?遊撃士チームがエステルたちと当たったのはリシャール大佐が動いたからだと私は思うんだけど」
「どうだろうな。もしリシャール大佐が動くのならばデュナン侯爵が優勝チームを晩餐会に招待すると言った時点でエステルさんたちを蹴落とそうと直に動いたはずだ。でもそうしなかったって事は他にたくらみがあるのかもしれない」
エステルたちはレイストン要塞で黒装束たちの仲間と戦ったらしいので姿を見られている可能性が高い、そのエステルたちが武術大会に出場したとリシャール大佐が知ったら必ず行動を起こすはずだ。でも今は何事も起きずに普通に大会が進んでいるためリシャール大佐の真意が読み取れない。
「奥義、桜花無双撃!!」
「きゃああっ!?」
リィンと話している間に試合の流れが変わっていた。激しい打ち合いをしていたエステルとアネラスだったけど、エステルが一瞬のスキをついてアネラスに渾身の一撃を叩き込んで場外に押し出した。
「アネラス!くっ、儚きこと夢幻の……」
「させません、はぁっ!」
方術を使おうとしたクルツをヨシュアが瞳を輝かせて睨みつけた、するとクルツの身体が硬直したように動かなくなる。
「こ、これは……!?」
「クルツ!?今回復を……」
「させないわ!」
クルツの動きが止まったことにカルナが動揺するが直に思考を切り替えて回復用のアーツを使おうとする、だがそこにエステルが現れて金剛撃を喰らわせてアーツを駆除解除した。
「くそっ、ペースを乱されている。何とかして立て直さないと……」
「どこを見ている、お前さんの相手は俺だぞ!」
ジンが素早く接近してグラッツに回し蹴りを放つ、それに対しグラッツは身を屈めて攻撃をかわして大きく跳躍した。
「喰らえ、グラッツスペシャル!!」
グランアリーナを飛び越えてしまうかと思わせるような跳躍を見せたグラッツは大剣をジンに叩きつけようとした、だが横から飛んできた風の弾丸に攻撃を邪魔されてしまった、それはヨシュアが放ったアーツ『エアストライク』だった。
「敵はジンさんだけじゃないですよ、オリビエさん!」
「タイミングはバッチリさ。『クロックダウン』!」
アーツをかわしたグラッツは地面に着地する、それと同時に足元に時計のような模様が浮かび上がった、グラッツはそ
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