162 来訪
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りちゃんが僕を好きだって言うのを知って『藤木君って結構モテるのね』って言ってたんだ」
『そう・・・。藤木君のスケートなら誰だってかっこよく見えるわよ』
「あ、うん・・・・」
藤木は堀の言葉に一瞬動揺した。
「あ、そうそう美葡ちゃんを紹介してくれてありがとう。美葡ちゃんとも仲良くなれたよ」
『よかった。ところでそろそろ本題に入るけど』
「何だい?」
『今度ね、山梨にいる私や美葡ちゃんの友達が清水に来てね、藤木君にも会ってみたいって言ってるの。良かったらその友達と今度の日曜に一緒にスケートしに行かない?』
「え?うん、いいね!楽しみだよ!!」
『ありがとう、じゃあ、私の家に来てね!一度行ってるけどもし忘れてるならスケート場で待ち合わせて迎えに行くわ』
「あ、大丈夫だよ。道は覚えてるよ」
『わかったわ。ごめんね。返事出さなくて。この事をすぐに伝えたくて電話にしたの』
「大丈夫だよ。電話でも十分嬉しいよ」
『ありがとう。それじゃあね。私も楽しみにしてるわ』
「うん」
お互い電話を切った。
(堀さんや美葡ちゃんの友達か・・・。なんだかリリィの友達のメイベルが来た時と似たような気持ちだな・・・)
翌日、みどりは学校で堀から声を掛けられた。
「吉川さん」
「何でしょうか?」
「前に笛吹行った時、私の友達のみきえに会ったの覚えてる?」
「ああ、みきえさんですか。よく覚えてます!」
「そのみきえが今週末ウチに来るの。日曜に私や藤木君と一緒にスケートしに行ったりして遊ぼうと思うんだけど吉川さんもどう?」
「え?」
みどりは藤木もいると聞いてさらに嬉しくなった。
「藤木さんも・・・。はい、是非お供いたします!」
(ああ、日曜はあの藤木さんと一緒に・・・)
みどりはとても楽しみでたまらなかった。
(そうだわ!世界大会に行くんですから何か励ましのお言葉を添えなければ・・・!!)
みきえは単身で清水へ向かっていた。中央線で甲府へ行き、そこで静岡行きの急行列車に乗り換えた。一人で向かうにはやや心細いが、堀や彼女の学校の友達のみどり、そして美葡と共に世界大会へと進む男子に会うと思うと胸を踊らせていた。
たかしは母親に城ヶ崎の犬を預かる事を相談していた。
「城ヶ崎さんの犬を預かるの?」
「うん、城ヶ崎さんも僕に頼んできたんだ」
「たかしは犬が好きし、タロの気持ちも分かってるからね。きっと城ヶ崎さんもたかしを信用してるのね。いいわ。タロと同様に大切にするのよ」
「うん!」
たかしは安堵した。
みどりは堀と共に清水駅でみきえが乗っているという列車が到着するを待っていた。
「それにしても藤木さんもお迎えに行けばよかったのに残念でしたね」
「仕方ないわ、英語の勉強があるって
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