第49話
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〜オルキスタワー・36F〜
「――――ようこそ、いらっしゃいました。」
リィン達が部屋に入るとユーディットがリィン達に声をかけ
「―――お初にお目にかかります、ユーディット皇妃陛下。それにキュアさんも。」
「本日は貴重な時間をわたくし達の為に取って頂き、誠にありがとうございます。」
「いえ、こちらの方こそお忙しいところ、貴重な時間を頂き、ありがとうございました。――――皆様、まずはソファーにおかけになってください。」
声をかけられたリィンはセレーネと共に代表して答え、キュアにソファーに座るように促されるとユウナ達と共にソファーに座った。
「うふふ、それにしても貴女達がレン達と話したいなんてちょっと意外だったわ。レン達の中で面識があるのはせいぜいアルフィン夫人くらいで、接点はほとんどないでしょう?」
「レ、レンちゃん。」
レンのユーディット達に対する指摘を聞いたティータは冷や汗をかき
「”特務部隊”と共に父―――カイエン元公爵が原因で起こった内戦終結に多大な貢献をして頂いた旧Z組の意志を継ぐ”新Z組”の方々と話したかったのは本当の事ですわ。」
「それにリィンさんにお礼と、アルフィン皇女殿下とアルティナさんにも謝罪をする機会を設けたかったので、お忙しいところ申し訳ないとは思いましたが、時間を取って頂いたんです。」
「へ……」
「え………」
「アルフィン様はともかくわたしに”謝罪”、ですか?」
ユーディットの後に答えたキュアの説明を聞いたリィンとアルフィンは呆け、アルティナは不思議そうな表情で首を傾げた。するとユーディットとキュアは最初にリィンに視線を向けて答えた。
「リィンさん、他国の方でありながら父――――クロワールの野望を未然に防ぎ、私達の祖国であったエレボニアの内戦を終結して頂き、本当にありがとうございました。」
「そして、父達―――貴族連合軍の愚行によって故郷やご両親が傷つけられながらも、”七日戦役”を和解へと導いて頂き、ありがとうございました。」
「いえ……どちらも、自分にとっても必要な事柄でしたから、お二人が自分に感謝の言葉を述べる必要はないと思います。それよりもむしろ自分はお二人に謝罪すべき立場です、自分はお二人の父を討った張本人で、またお二人の兄を討った人物の手助けをしたのですから……」
「兄様……」
二人に感謝の言葉を述べられたリィンは謙遜した様子で答えた後静かな表情で二人を見つめ、リィンの様子をエリゼは心配そうな表情で見つめた。
「父と兄の事はどうかお気になさらないでください。二人の”死”は当然の”報い”だと私達も思っていますので。」
「それにお恥ずかしい話、私達と父と兄は
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