第49話
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ったのですから、以前のクロスベルと比べると何もかもが大きく変わったクロスベルに不安を抱えるクロスベルの市民達を安心させる為に、私達と共にあの場にいたのです。エリィさんに対して失礼な言い方になりますが、ヘンリー学院長の孫娘であり”特務支援課”の一員であったエリィさんはクロスベルの市民達に大きな影響を与える存在ですから。」
「VIP達を迎える時点で既にそのような思惑があり、ユーディット皇妃陛下達が迎えの場に選抜されたのですか……」
「で、ですがその思惑だとエリィさんがヴァイスハイト陛下達に……」
「―――政治利用されているって事じゃないですか!まさかエリィ先輩はそれを承知で、あの場にいたんですか!?」
キュアの説明を聞いたクルトは真剣な表情を浮かべ、ある事に気づいていたアルフィンは複雑そうな表情をし、ユウナは怒りの表情で声を上げてユーディット達に訊ねた。
「ヴァイス様達からヴァイス様達が考えている思惑について直接説明はされませんでしたが、幼い頃から将来マクダエル学院長を支える為に政治を学び、今では”一等書記官”として外交業務に今まで積み重ねてきた経験や知識を振るっている聡明なエリィさんでしたらその程度の思惑は気づいているでしょうね。」
「だったら、エリィ先輩はどうしてあの場に……っ!自分が利用されているってわかっているのに……っ!」
「ユウナ……」
ユーディットの答えを聞いて怒りの表情で身体を震わせているユウナの様子をゲルドは心配そうな表情で見つめていた。
「多分だけど、それもクロスベルの為だから、ヴァイスハイト陛下達に思惑を聞くことや反論することなくエリィは受け入れたんだと思う。」
「そうですわね……エリィさんが目指していた事は二大国の圧力――――エレボニア帝国と旧カルバード共和国の圧力によって起こるクロスベルの様々な”しがらみ”を何とかする事――――即ちクロスベルが”真の平和”と”自由”を掴む事ですから、”生まれ変わったクロスベル”に対して感じているクロスベルの市民達の不安を取り除く事に関してはヴァイスハイト陛下達の思惑と一致していますから、ようやく手に入れた”クロスベルの平和と自由”を保つ為にも受け入れたのでしょうね。」
「わたしは教官達程エリィさんの事は詳しくありませんが………少なくても、エリィさんはクロスベルを大国へと成りあがらせる事やクロスベルの皇になるという大きな目標を持った”六銃士”と違い、政治家の一人としてクロスベルを支える事を目標としていた事は今までのエリィさんの言動や行動から判断できます。」
「……………ぁ……………………それじゃあ、別の質問になるんですが………ユーディット皇妃陛下はクロスベルの領土となった所に住んでいる元エレボニア帝国貴族達の立場を護る為にユ
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