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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第49話
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べて続きを促した。



「えっと………さっき、エレボニアとメンフィルのVIPの人達がオルキスタワーの屋上に着いた時にユーディット皇妃陛下やエリィ先輩達はVIPの人達を迎えていましたけど……どうしてあの場にヴァイスハイト陛下達――――”六銃士”やリセル教官がいなかったのでしょうか?ヴァイスハイト陛下の正妃のリセル教官は勿論、”六銃士”の人達はみんな、クロスベルの最高クラスのVIPなのに………」

「言われてみれば、あの場に”六銃士”は一人もいなかったな……」

「皇帝や正妃はともかく、皇帝や正妃でもない”六銃士”のアル皇妃やパティルナ将軍があの場にいなかった事には少々違和感を感じますね。」

ユウナの質問を聞いてある事を思い出したクルトは目を丸くし、アルティナは静かな表情で呟いた。

「そうですね………それについては簡単に説明すると、新興の国家であるクロスベルはメンフィルは勿論、エレボニアとも”同格”である事を双方の帝国やクロスベルの市民達に知らしめる為ですわ。」

「ふえ……?」

「新しい国であるクロスベルがメンフィルとエレボニアと”同格”である事を知ってもらう為にどうしてそんな事をするのかしら?」

ユーディットの答えを聞いて意味がわからないティータとゲルドは不思議そうな表情で首を傾げた。



「―――単純な話よ。”六銃士”はユウナも言ったようにクロスベルの最高クラスのVIP――――つまり、その国の代表者―――”王”や”大統領”のようなものよ。そんな存在が他国の皇族―――それもその国の長である”王”や”大統領”でもない人達の迎えの場にクロスベルの最高クラスのVIPである”六銃士”がいれば、クロスベルはメンフィルやエレボニアよりも下に見られるかもしれない可能性があったからあの場にヴァイスお兄さん達はいるべきではないのよ。――――つまり、もっと簡単に言えばメンフィルやエレボニアにクロスベルの事を舐められないようにする為よ。」

「それは…………」

「……なるほど。だから双方の国のVIP達の中で身分上の”格”で言えば”同格”である側妃のユーディット皇妃陛下や皇女のメサイアがヴァイスハイト陛下達の代わりに双方の国のVIP達を迎える場にいたのですね。」

「えっと……もしかしてエリィさんがあの場にいたのも、何か理由があったのですか?」

レンの答えを聞いたエリゼは複雑そうな表情をし、リィンは静かな表情で呟き、ある事に気づいたセレーネはユーディット達に訊ねた。

「はい。エリィさんは皆さんもご存知のように長年クロスベルの市長を務めてきたヘンリー学院長の孫娘であり、ヴァイスハイト陛下達――――”六銃士”が現れるまで”クロスベルの新たなる英雄”として称えられ、親しまれてきた”特務支援課”の一員であ
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