機動戦士ガンダム
2092話
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論外だ。それに、姫様がジオン・ズム・ダイクンの後継者として建国なさるのならば、やはりジオニズムを全面に押し出す方がよかろう」
この辺は、俺も昨日セイラとかラルとかコズンとかから色々と聞いたり、調べたりして知っている。
地球を聖地として保護して、そこに住む者は全員宇宙に住むべきだというのが、エレズム。
スペースノイドは政治的にも経済的にも自立する事が出来、連邦政府と同等の権限を持つというのが、コントリズム。
この2つの思想を融合させ、宇宙に適応した新人類……ニュータイプという概念を組み込んだのが、ジオニズムだ。
そんな思想だけに、ジオニズムに感化された者はアースノイドよりもスペースノイドの方が圧倒的に多い。
そのような者達が集まるのは、やはり地球ではなく宇宙に建国するのがベスト。
つまりはそういう事であり、俺としてもそんなラルの言葉に異論はない。
俺が月を選んだのは思想云々とか関係なく、立地条件とかそういうのを考えての事だったのだが。
もっとも、月だって最善の選択という訳ではない。
何しろ、月というのはサイド3のすぐ近くにあるのだから。
おまけにジオンを動かしているザビ家の長女、キシリア・ザビが月にあるグラナダという都市を確保しているのを思えば、シャドウミラーが月に建国したと公表した場合、まず間違いなく最初にジオンとの戦いとなるだろう。
もっとも、その戦いでこちらの力を見せつける事により、ジオンが迂闊にシャドウミラーに手出しを出来ないようにするつもりだが。
「そうなると、月のどこにゲートを設置するか、だな」
「……アクセル。ゲートとやらを設置した場所が、姫様が作る国の中心になるのか?」
ラルの言葉に、俺は即座に頷きを返す。
「そうなるな。ゲートというのは、ホワイトスターとの間を文字通り繋ぐ装置だ。それがあるからこそ、シャドウミラーもセイラの国について色々と援助が可能になるんだし」
「つまり、そのゲートという装置を破壊されるような事になれば、もう手を借りる事は出来ぬと?」
「いや、俺の空間倉庫の中にはまだゲートが何個も入ってるから、俺がこっちにいる時であれば問題ない。ただ、ゲートは楔としての役割もあるから、それが問題だな」
「……楔?」
楔という言葉に、ラルだけではなくハモンやコズンも分からないといった様子で首を傾げる。
セイラは以前の共感で俺からその辺りの情報も得ていたのか、特に疑問を覚えている様子はない。
「ホワイトスターがある次元の狭間と異世界では、時間の流れが違う事があるんだよ。それこそ極端な事を言えば、こっちの1日がホワイトスターでは1年だったり、もしくはその逆とかな。……ちなみに、俺がこの世界に来る前の世界では約1年をすごしたけど、ホワイトスターに戻った
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