暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2092話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
……

「よく俺が紅茶派だって知ってたな」
「あの時の共感で、ね」

 ああ、なるほど。俺とセイラが初めて接触した時の話か。
 もっとも、あの奇妙な空間の中に入ったのはあの時だけだったのだが。

「ところで、今日の予定はどうなっている? 可能なら、そろそろ月に向かいたいんだが」
「ええ、私もそのつもりよ。ラルから話を聞いてるから、一緒に行かせて貰うわ。ボランティアの方も昨日のうちに話を通してあるから、問題ないわ。ただ……アムロをどうするのか、ね」

 どうやら、セイラも俺と同じ事を考えていたらしい。
 セイラにとってアムロは非常に重要な存在なのは間違いない。
 俺の虫食いだらけの記憶の中でセイラが見たのは、小惑星を地球に落下させようとしているシャアと、それを防ごうとして戦っているアムロなのだから。
 俺がこの世界で覚えていた3つの名前の1つがアムロだったというのも大きい。
 ……実際には、もしかしたらあそこでシャア、アムロ、セイラの名前を出す直前まで他の名前も覚えていた可能性はあるが、取りあえず今はもうその辺りを考えても意味はない。
 となると、普通に考えればアムロがこの世界の主人公で、シャアはライバル的な存在。……セイラはもしかしたらアムロのヒロインだったりしたのか?
 ライバルの妹がヒロインというのは、結構ありふれた感じだと思うし。
 それはあくまでも原作での話であって、俺が歴史に介入した以上、全く違う流れになってそうだが。
 そもそも、この世界ではまだ原作が始まっていない可能性が高い。
 にも関わらず、セイラは俺との接触によりニュータイプ能力が強化されて、俺の記憶から未来の出来事をある程度理解しており、ラルがこうして会いに来ていて、建国を決意している。
 この時点で大きく違うのは間違いない。

「俺が行けば、多分……いや、間違いなくまた逃げるだろうしな」
「ふふっ、そうね」

 紅茶を味わいながら、しみじみと呟く俺の言葉にセイラは笑みを浮かべる。

「取りあえずその辺は朝食を食べ終わってからにしましょう。さ、身支度をしてきなさい。もうすぐ準備が出来るから」

 セイラに追い出されるように、洗面所に行って身支度をすませる。
 その際、近くを通ったらコズンに笑われたが……そのコズンも、セイラに身支度をするように言われていた。
 ふん、ざまあみろ。
 ともあれそうやって身支度を済ませて朝食にとなったのだが、基本的にこの家はセイラの1人暮らしだ。
 食卓用のテーブルに椅子が2つあるだけで、それ以外に椅子はない。
 なので、セイラとハモンが椅子に座って食卓で食事を、俺とラル、コズンの3人はソファの近くにあったテーブルで食事を食べる事になった。
 食事のメニューは、パンとチーズ、ベーコンエッグ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ