第48話 本選開始
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の事そんなに見くびっていただなんて……」
「いや違うよ。フィーの実力は良く知っている、でも俺は君が知らない男に言い寄られたことを想像するといやにムカつくんだ」
妹云々の前にフィーが言い寄られているのを想像するだけでも嫌な気持ちになってしまう、だってあんなチャラそうな奴らがフィーの恋人なるなんて絶対に認めたくない。
やはり兄として妹の交際相手は真面目そうな人がいい、それで俺より強ければ猶更だ。
「リィン、何か変な事を考えてない?」
「いや、フィーの恋人になる人は真面目そうな人がいいなと思ったんだ」
俺がそう言うとフィーは不機嫌そうに顔を背けた。
「別にそんなことをリィンに気にしてもらう必要はない」
「でも俺は兄として不安で……」
「有難迷惑、正直リィンのそういう所は嫌いだしウザイ」
「なっ!?」
(わたしがそういう関係になりたいのはリィンなのに……ホント鈍感)
フィーに嫌いと言われた俺は、誰が見てもわかる位に落ち込んでしまった。うう、年頃の女の子に踏み込み過ぎたか……
「そなたたち、惚け合うのはいいができれば場所を考えてくれないか?」
フィーの隣にいたラウラが呆れた様子でそう言ってきた、周りを見渡すと他の人たちも軽い嫉妬や好奇心の混じった視線を俺たちに向けていた。
いやどう見ても惚け合っていないだろう……
「双方、構え!……勝負、始め!!」
審判の合図がされて第2試合が始まった。試合の流れとしてはエステルさんたちが圧倒して勝利したようなものだ、確かのレイヴンも一般人としてはかなりのものだったがエステルさんたちには及ばなかった。だがこのまま鍛えていけばもっと強くなれるだろう。
「ルーアンにいた頃とは比べ物にならないくらいに強くなっていたから驚いたかも」
「うむ、真面目に鍛えていけば更なる高みにいけそうだな」
フィーとラウラもレイヴンの奮闘を褒めていた、特に実際にレイヴンが戦った所を見たフィーが褒めたのなら彼らは相当努力したのだろう。さっきはちょっと気に入らなかったが強くなる為に努力する人は嫌いじゃない。
『続きまして第3試合を開始いたします』
おっと、次に第3試合があったんだっけ。そういえばあの連中もいたな、きっとエステルさんたちも驚くことだろう。
『紅の組、空賊団『カプア一家』所属。ドルン選手及び以下4名のチーム!』
紅の組に出てきたのは前に戦った事のあるあの空賊団のチームだった。
「昨日、あいつらが出場しているのを知った時は本当に驚いたな」
「彼らはボースで起きた定期船を襲った空賊団だったな、まさか武術大会に出場しているとは思わなかったぞ」
「あの侯爵って何を
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