暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
親子の絆・絶望の世界
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のそれを遥かに越えていた。

「残る16(セーズ)も三人・・・これ以上の醜態を晒すわけにはいかないな」

みるみる膨れ上がっていく魔力。それは大気を、大地を大きく揺るがせていく。

「ハァッ!!」

危険を察知したアイリーンが咄嗟に大気に付加(エンチャント)を行い攻撃を繰り出す。それによりオーガストの攻撃は止められたが、魔法が直撃したはずの彼の体には目立つ傷が付いていなかった。

「バカな・・・」
「これが魔導王の力・・・」

一難去ってまた一難・・・その恐怖はあまりにも大きく、エルザとウェンディは体を震えさせている。

「下がっていなさい、二人とも」

その前に立ちはだかるアイリーン。16(セーズ)として共に戦ってきた二人の戦いが始まろうとしていた。


















「ほう、これはまた面白い展開だ」

そう呟いたティオスは、内心喜びを抑えられずにいた。

「また計算違いが起こっているが、これはいい方に転んだと考えておこう」

ティオスの考えとしては、オーガストとアイリーンが戦うことなどあり得なかった。それゆえに彼は次なる行動に移ろうとしていたのだが、この展開には感謝しかない。

「俺を倒すピースはオーガストとエルザだと思っていたが、潰しあってくれるなら問題ない」

どちらが勝っても自分には利点しかない。お互いの戦力が削れてくれればベスト。それが叶わなくても、どちらかがやられてくれれば御の字だ。

「あと俺が警戒すべきはただ一人」

進めていた歩を止めて立ち止まる。彼は近くの岩に腰掛けると、これまで酷使してきた肉体を休ませる。

「アクノロギアだけだな」

最大にして最強の敵。それを仕留めるために、青年は力を蓄えることにした。







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