161 告白
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
学級委員隊の会議が続く。しかし、藤木を励ますための良案はなかなか出てこなかった。
「どうすればいいかな?俺も出てこないや」
本郷が沈黙を切らした。
「かと行って僕達がカナダへ易々と行って応援できるわけじゃないしね」
鹿沼も謂い意見が出てこなかった。
「でも藤木君は不幸の手紙の時に皆から嫌われて見返そうと思ってスケートの大会に出たんだよね?」
ひろ子が丸尾に聞いた。
「はい・・・」
「でもそのスケートで今藤木は皆から注目を浴びているじゃない。だからカナダまで応援に行けなくてもその気持ちで見送ればいいんじゃないかな?」
「というと?」
横須が聞いた。
「たとえば藤木君を見送る日にメッセージカードとか色紙を送ったりとか、なんか旗でも作って見送るとか・・・」
「橿田さん・・・。ズバリ、それは名案でしょう!ではそれについてどうするかこれからは決めましょう!」
こうして学級委員隊の定例会議は終了した。
藤木の演技に笹山はずっと見惚れていた。
(藤木君、やっぱり藤木君はスケートなら無敵だわ・・・)
藤木が迎えに来た。
「笹山さん」
「藤木君、凄かったわ。あんな凄い演技を大会で見せたの?」
「そうだよ。あの時も失敗しなかったし、今日も失敗しないで笹山さんに見せる事ができて良かったよ」
「私、やっぱり藤木君なら絶対負けないと思うわよ」
「あ、ありがとう。でもあの時は銀賞で東北の人に及ばなかったけどね」
「ううん、それでも藤木君は凄いよ。もし銅賞だったとしても私は凄いって褒めるもん。それだけ藤木君はスケート上手いんだから」
「笹山さん・・・」
「そうだ、私の家に連れてって。渡したいものがあるの」
「え?うん」
藤木は笹山を受付まで連れて行き、預けた車椅子を返してもらい、スケート場を出た。
笹山の家に行く途中、笹山はある事を質問する事を決めた。
「藤木君、堀さんがお見舞いに来た時ね、堀さんの友達も来てくれたの」
「堀さんの友達・・・。もしかして、吉川みどりちゃんって子かい?」
「そういえばそういう名前だったわね。堀さんも吉川さんって呼んでたわ」
「みどりちゃんがどうかしたのかい?」
「実はね、あの子藤木君が好きだって言ってたの」
「う・・・」
藤木は遂にみどりが自分を好きだって事を笹山に知られてしまった事にどうすればいいか途方に暮れた。藤木は笹山の車椅子を押す手が止まってしまった。
「藤木君って結構モテるのね」
「う、うん・・・。で、でも笹山さん」
「何?」
「もしかして僕がみどりちゃんを好きだと思ってるのかい?」
「いや、知りたいのは私の方よ。藤木君は私とリリィさんが好きって言ってたじゃない。そのみどりちゃんって子はどう思ってるの?」
「うん、確かにみどりちゃんは僕のスケー
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ