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空に星が輝く様に
219部分:第十六話 深まっていく疑惑その五

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第十六話 深まっていく疑惑その五

「それで済むから」
「楽に調達できるのね」
「チアガールの服も同じ」
 それもだというのだ。
「チアリーダー部があるから」
「あそこね」
「あそこは色々な色の服を持ってるから尚更いい」
「バリエーションってことね」
「そういうこと。つきぴーのクラスはそれでいくといい」
「わかったわ。じゃあそうするわ」
「私のクラスも」
 ここで自分のクラスのことも話すのだった。それは忘れていなかった。
「考えてるし」
「学生服かチアガール?」
「悪くないけれど別のことを考えてる」
 そうだというのである。
「乞御期待」
「わかったわ。じゃあ聞かないわね」
「見てみてのお楽しみ」
 そして、であった。
「うふふ」
「うふふなのね」
「つきぴーはつきぴーで頑張って」
 企む笑いの後でだった。また月美に対して告げた。
「そういうことでね」
「うん。それじゃあ」
「頑張れば頑張っただけ返ってくる」
 世の中でよく言われることである。
「だから」
「わかったわ。私頑張る」
「運動会の後は文化祭」
 続いてこのことも話すのだった。
「それも頑張って」
「そうするわ。本当にね」
 二人はこんなことを話していた。そうしてであった。
 その日のお昼にだ。陽太郎は椎名に告げられた。
「斉宮は応援団」
「俺がか」
「しかも団長」
 それだというのである。
「副団長は赤瀬」
「随分とでかいの持って来たな」
「大きいからいい」
 素っ気無い口調で述べたのだった。
「だから赤瀬は副団長」
「団長じゃないのかよ」
「赤瀬には競技にも沢山出てもらうから」
「じゃあ俺は何に出るんだよ」
「スプーン運びのレース」
 それだというのである。
「それに出て」
「それか」
「バランス感覚がいいから」
「それでか」
「だから御願い。赤瀬は力仕事関係に出てもらうから」
「でかいし力もあるからな」
「その通り」
 まさにそれで、であった。椎名は話した。
「赤瀬は幾つも出て忙しいから」
「それで副団長か」
「斉宮にも幾つも出てもらうかも知れなかったけれど他にいい人材が一杯いたし応援団長に最適だから」
「で、俺が」
「その通り。決定」
 ぽつりと話した言葉だった。
「そういうことで」
「ああ、わかったよ」
 陽太郎も椎名のその言葉に素直に頷いた。
「それじゃあな」
「この大会勝てる」
 椎名は今度はこんなことを言った。

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