機動戦士ガンダム
2091話
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精神的に不安定だったらしいしな。
にしても、ラルは呼び捨てなのにハモンにはさん付けというのは……その気持ちも分からなくはないんだが。
正確にはラルはダイクン家に仕えた者だが、ハモンはラル家の者ではないんだし。
「それでも、ジンバ・ラルは私とキャスバル兄さんを脱出させてくれた人物。恩義というものがあります」
「亡き父も、その言葉を聞けば喜んでくれるでしょう。……それより姫様、あの映像で言っていた事は本当なのですか? 建国する、と」
もしかしたら何かの間違いではないのか。もしくは俺に騙されるか踊らされるかしてるのではないか。
そんな風に、ラルはセイラを見る。
そこに、出来ればそうであって欲しいという思いを見たのは、きっと俺の気のせいではないだろう。
そんな3人……セイラ、ラル、ハモンに向かって、俺は声を掛ける。
「取りあえず、俺やコズンがいれば出来ない話もあるだろうし、どこか別の部屋で話したらどうだ? そうすれば、こっちを気にしなくてもいいだろ」
そう告げる。
もっとも、この家は1人用の住居らしく、あまり大きくはない。
台所のついている居間の他には風呂・トイレの部屋と、寝室くらいしかないのだ。
そして、まさか風呂とかで話をする訳にもいかない以上、残っているのは寝室しかなかった。
セイラは俺の言葉に特に異論も唱えず、ラルとハモンを寝室に案内する。
……これで、ラルだけだったら色々と背徳的な光景だったかもしれないが、幸い今はハモンもいる。
あ、でも俺がホワイトスターで毎晩やっていたことを考えれば、背徳的な光景ではあるのか?
ラルはそこが寝室だと知って若干戸惑っていた様子を見せてはいたが、ハモンの言葉で我に返り……そして部屋の扉は閉められ、居間に……正確には居間から外に続く扉の側に俺とコズンだけが残されることになる。
俺とコズンは、数分程言葉を交わさずにその場にいたが、不意にコズンが口を開く。
「なぁ、アクセル。ちょっと聞かせろよ」
「ん? 何をだ?」
「何をって……アクセルが乗ってたMSだよ」
MS? と一瞬戸惑うが、すぐにミロンガ改の事だと理解する。
正確にはミロンガ改はウォン重工業が開発したゲシュタルトシリーズと呼ばれる機種なのだが……まぁ、ゲシュタルトシリーズそのものがミロンガとバルトールしかないのを考えると、その辺に拘る必要もないか。
それに、この世界には基本的にMSしか存在せず、ミロンガ改をMSと認識してもおかしくはない。
「ミロンガ改か。……何が聞きたい?」
「アクセルの率いているシャドウミラーってのは、ああいうMSを多く持ってるのか?」
コズンが俺にそのような事を聞いてくるのは、好奇心からだけ……って訳でもないだろう。
ラルと
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