第十三章 神は降臨するのか
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たやつがいる。そいつから、あの掲示板野郎が情報を聞き出したと」
「レンさん襲った人が、この『うぉんてっど』の人なのかなあ」
「おそらくね。冒涜がどうとか、使うワードに独自性があることから、可能性は高い。というわけで、レンドルを襲ったのは掲示板のあいつということでほぼ決まりなんだろうけど、それはそれとして、この写真を入手したやつというのは……」
アニオタ探偵八王子が、推理や問題点をぺらぺら披露しているところ、マウスカチカチいじっていた定夫が不意に素っ頓狂な声を上げた。
「つうか、『うぉんてっど』消されてるぞ!」
と。
残る三人は、パソコン画面に顔を寄せた。
「本当だ」
確かに、定夫たち四人のウォンテッド分が、綺麗に一覧から削除されていた。
「よく気付いたでござるな、レンドル殿」
「管理人に削除依頼出すか、警察に訴えるか、その前にとりあえずこの野郎のIPアドレスとかなんか情報が調べられないかなと思って色々いじっていたら気が付いたんだ」
「下手すると自分が捕まるわけだし、閲覧履歴とIPアドレスから、ぼくたちがおそらくここを見ただろうと判断して、目的達成ということで削除撤退したのかもね。まあ、犯人はまったくの別人という可能性もあるわけだけど」
「つうかさあ、だんだんと腹立たしくなってきたんだけど」
定夫は、ぼそり呟いた。
「拙者もでござる」
トゲリンと定夫は、しばし見つめ合うと、「同志!」と、がっし手を組み合った。
腹立たしくなったといっても定夫の場合、もともとメーター振り切りっぱなしではあったので、好戦的な感情が強くなって恐怖不安を上回ったというのが正しい表現かも知れない。
「こいつらこそ、まほのを冒涜している! おれは断固戦うぞ!」
定夫は、右腕を突き上げ、叫んだ。
ブリーフ姿でガタガタ震えながら土下座して、ぶいと屁を漏らしたという、凄まじくみっともない姿を狼藉者に晒してしまったという、その恥ずかしさの反動による感情大爆発なのであるが、本人はまるで気付いていなかった。「ふふ、気付かなければ正義の怒りだと思っていられるよね」「ああ、君は賢いな、アンドリュー」。
「ぼくもっ、こんな酷いことされて黙ってられないよ!」
八王子も声を荒らげる。
「黙ってはいられないが、さりとて高らかに声を上げればレンドル殿のように刺し殺されるわけで」
「おれ別に刺し殺されてはいないが……」
その寸前ではあったが。
「でも、どうするんですかあ? 戦うって」
「簡単だ。『やつらの大好きな魔法女子ほのか』を、否定してやるんだ」
「はにゃ?」
わけが分からず目が点になっている敦子に対し、八王子とトゲリンの二人は、
「なるほど」
ニヤ
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