暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第四十七話 命の理由 2
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


ヴィヴィオも、はにかんだ笑みを浮かべた。

『やったね、アスカ君』

解放されたなのはが胸をなで下ろす。

『いや、まだこれからだよ。はやてが一緒に聖王教会に来てくれって言ってたから』

ホッとしたのもつかの間、フェイトの言葉になのはが戦々恐々とする。

その念話はアスカにも聞こえている。

「ヴィヴィオ、ちょっと大事な話があるんだ。聞いてくれるかな?」

慎重に言葉を選びながら、アスカは話しかける。

「隊長はこれから用事があって出かけないといけないんだ。お留守番をしなくちゃいけなくなるけど……」

「いやだぁ!」

アスカが言い終わらないうちに泣き出しそうになる。

アスカはそっとヴィヴィオの頭に手を乗せた。

「だから、ヴィヴィオには魔法のおまじないを教えてあげるよ」

「おまじない?」

「うん」

アスカはヴィヴィオを抱き上げ、なのはの前に立った。

「これから隊長は”行ってきます”って言って出かけるから、ヴィヴィオは”行ってらっしゃい”って言うんだ。そうしたら隊長は絶対に帰ってくるから。”ただいま”って。そうしたら”おかえりなさい”って迎えてあげるんだよ。それが、おまじない。隊長が出かけている時には、オレがヴィヴィオの側にいるよ」

アスカはそう言ってなのはを見る。

「うん。ヴィヴィオが待っていてくれるんなら、私は絶対に帰ってくるよ」

なのはも、優しくヴィヴィオを撫でる。

「……本当?」

不安気になのはを見るヴィヴィオ。

「うん、本当」

なのはは安心させるように笑いかける。

「だからオレとお留守番。ヴィヴィオがいいよって言ってくれたら、嬉しいな」

抱き上げたヴィヴィオに、そう言うアスカ。

「……うん、いいよ」

ヴィヴィオがコクンと頷く。

「ありがとね、ヴィヴィオ。ちょっとお出かけしてくるだけだから」

「うん……」

目に涙を溜めながらも、ヴィヴィオはもう一度頷いた。

その姿に、いじらしさを感じるなのはとアスカ。

「うん、いい子だよ、ヴィヴィオは。じゃあ、”行ってきます”ヴィヴィオ」

なのはがソッとヴィヴィオの頬を撫でる。

「うん……”行ってらっしゃい”」

必死に泣くのを堪えているのだろう。声が震えている。

だが、それでもヴィヴィオは待っていると言った。

「いい子だ、ヴィヴィオ」

アスカがヴィヴィオをギュッと抱きしめる。

「アスカ君、ヴィヴィオをお願いね」

「エリオ、キャロ。アスカを手伝ってあげてね」

一段落ついて、なのはとフェイトはヴィヴィオをライトニングFに任せて部屋から出て行こうとした……が、そこから覗く者が一人いた。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ