暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第四十七話 命の理由 2
[4/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ィヴィオ」
静かに、なるべく優しく語りかけるようにアスカは言った。
「……」
ギュッとなのはの服を強く掴むヴィヴィオ。
「ヴィヴィオ」
アスカはもう一度声をかける。
「……」
ヴィヴィオはなのはの後ろに隠れつつ、チラリとアスカを見た。
(興味はあるみたいだな……じゃあ、なるべく怖がらせないようにしないと)
一呼吸おいて、アスカは再びヴィヴィオに話しかける。
「ヴィヴィオ。オレの名前は、アスカ・ザイオンだ。アスカ」
アスカは自分を指さして言った。
「……」
怖々、と言った感じでヴィヴィオはアスカを見る。
車の中では怖がっていただけのヴィヴィオが、初めてアスカに興味を抱き始めているようだ。
「アスカ」
もう一度、アスカは同じ行動をした。
少しだったがヴィヴィオが反応してくれたので、アスカは嬉しくなり、自然と笑顔になる。
ジッとアスカを見つめるヴィヴィオ。そのオッドアイの瞳を、アスカは受け止める。
「……アスカ……お兄ちゃん……」
「!!!オレを、お兄ちゃんって呼んでくれるのか?」
飛び上がって喜びたい所をグッと堪えて、アスカは粘り強く話しかける。
コクン
まだ、なのはにしがみついているヴィヴィオだったが、しっかりと頷いた。
(知らない顔ばかりで、心細いんだろうな……)
そう確信を得るアスカ。
「ヴィヴィオ、お友達にならないか?ヴィヴィオが寂しくならないように、一緒に遊ぼうよ」
「お友達……」
ヴィヴィオは友達という言葉に反応する。
「うん、お友達だ。ヴィヴィオがお友達になってくれると嬉しいな」
アスカはそう言って右手を出した。
「……」
ヴィヴィオはジィーッとその手を見ている。
「……」
アスカはそのままの体勢でヴィヴィオを待つ事にする。だが、ヴィヴィオは動かない。
「ダメ、かな?」
車で怖がられたが、この場では返事をくれた。だから期待したが、ヴィヴィオはそれ以上の行動をしない。
内心、かなり落ち込むアスカ。ほんの少しだったが、右手が下がる。
すると、それまでなのはにしがみついていたヴィヴィオが離れて、アスカに近づいて行った。
「ヴィヴィオ?」
ヴィヴィオが離れた事に驚くなのは。
ヴィヴィオはアスカの前まで歩き、そしておっかなびっくり手を伸ばして、アスカの右手に触れた。
「……オレと、お友達になってくれるの?」
アスカがヴィヴィオに尋ねる。
「……うん」
小さい声で、それでもはっきりとヴィヴィオが答えた。
「そうか、ありがとう」
アスカは微笑んで、両手でヴィヴィオの小さい手を包み込む。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ