第68話 第6次イゼルローン攻略戦 5
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サイル艦部隊を撃滅し天底方向へと待避し始めた様に見えた。
「敵艦、第7艦隊へ向かわずに天底方向へ待避」
「臆病風に吹かれたか、仕方ない第8には今暫く待機を命じろ」
「はっ」
しかしコーネフの予想とは裏腹にラインハルトの艦隊はミサイル艦部隊撃破後に天底方向へと移動し第7艦隊には攻撃をかけなかったが、急進撃の後第9艦隊に攻撃を仕掛けてきたのである。更に後方からは6000隻の艦隊が追従してきたのである。
「敵艦隊、第9艦隊に攻撃をかけます!」
「なんだと、そんな非常識な!そんなはずはない!!」
「事実です!その目を開いてよく見てください!」
遂に切れたオペレーターが大声で叫ぶ。
「貴様上官に向かってその態度は何だ!!」
コーネフが怒ろうと艦橋での味方は殆ど居ない状態になっていた。
攻撃を受けた第9艦隊はラインハルト、ケスラー、シュタインメッツ、ルッツ、レンネンカンプ、ロイエンタール、ミッターマイヤー、ビッテンフェルトといった、稀代の名将達の攻撃で一瞬にして大損害を発生させられていた。
第3分艦隊旗艦カルターゴーが一瞬で消滅し、旗艦パラミデュースも被弾し艦橋内の通信ワイヤーが切断され暴れまくり、アル・サレム中将をなぎ払いすっ飛ばしたのである。その為アル・サレム中将は肋骨骨折の重傷を負い血を吐きながら副官に呟いた。
「閣下!アル・サレム提督」
「副司令官モートン少将に連絡、指揮権を委ねる。うう」
同盟軍総旗艦ナバデアには各艦隊の損害が次々に入電してきている。
「第9艦隊第3分艦隊旗艦カルターゴー撃沈!ライオネル少将戦死!」
「第9艦隊旗艦パラミデュース被弾!アル・サレム中将重傷!」
「第9艦隊はモートン少将が指揮を引き継いだもよう」
そんな中、コーネフは顔面蒼白になりながら独り言を呟くだけであった。
「馬鹿な、そんな馬鹿な、有りえん事だ!こんな無茶苦茶な戦法有りえん!!」
そんな時にも帝国軍の攻撃は激しさを増していく。
「帝国軍本隊進撃を開始!」
「第7艦隊司令官ホーウッド中将より入電、“第7艦隊が殿を勤めるので艦隊を直ぐさま後退させてくれ”との事です」
「いかん!撤退など出来ん!」
「閣下!!」
「此処で引くわけには、いかんのだ!」
コーネフが世迷い言を言って居る間にラインハルト艦隊は第9艦隊を突破し司令部へと急襲してきた。
「閣下、敵艦隊が急撃してきます!!」
「なに!!」
コーネフは、総司令部護衛の第8艦隊第3分艦隊攻撃を受け始めると、前言を翻したように叫び始めた。
「総司令部艦隊は直ぐさま転進せよ!目標ティアマト星系!!他の艦隊は現状位置を死守せよ。此は総司令官命令である!」
旗艦を含む100隻程度の艦隊が脱兎の如く逃げ出したとの
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