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NARUTO日向ネジ短篇
【かつての面影】
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されたらしい。

やはりペイン戦の時のように、無事では済まなかったようだ。

負傷者の溢れる中ヒナタは病室のベッドに寝かされ、サクラが医療忍術を施している。

その傍らにはヒマワリがいて、母親の片手を握り心配そうに「ママ、ママ……」と小さく呼びかけている。


 ボルトは大した怪我はなかったが、気絶から目覚めて負傷した母を見、父であるナルトが襲撃者に連れ去られたと知ってショックを隠せず、病室から逃げるように出て行った。

ネジは追うべきか迷ったが、放っておけなかった。ネジが外で追いついた時にはボルトは医療箱につまづいたらしくうつ伏せに倒れ、起き上がったと思えば右手首に付けていた科学忍具なる物を剥がして後ろへ勢いよく放った。……それがちょうどネジの足元に当たり、何も言わずに拾い上げる。

「───?」

「……おじさん、さぁ……、ほんとは、気づいてたんじゃないの。オレが、不正して何か使ってるってこと」

 ボルトは項垂れて背を向けたまま、掠れた声で言った。

「おじさんも母ちゃんも白眼持ちだし、バレててもおかしくないよなぁ……」

「──俺が試験官をしていたら、すぐ見抜いていたと思うし、必ず報告していただろう。だがその立場にはなかったし、白眼を使って試合を見ていたわけでもなければ気づいていたわけではないよ、俺もヒナタも。……ただ、今のボルトの実力には合わないはずのあれだけの影分身を出せば、俺でなくともナルトが気づいただろう」

「ふーん……そっか。ならいいよ、別に」


 ボルトはネジに背を向けたまま、ふらりと立ち上がる。

「どこへ…、行くつもりだ?」

「付いて来ないでくれってばさ。今は…、独りになりたいんだ。ごめん……心配してくれてありがとな、おじさん」

 重い足取りで遠ざかって行くボルトを、ネジは見ているしか出来なかった。



「──ネジ、ボルトの事は俺に任せろ。俺はアイツの師でもあるからな」

 不意にした声に振り向くと、いつの間にかサスケが立っていた。

「サスケ……、ボルトの師なら、科学忍具の使用に初めから気づいていたんじゃないのか?」

「師匠だからといって、弟子に何でも口出しすればいいものじゃない。……失敗から多くを学ばせるくらいは出来るだろう」

「───?」

「無事かどうかまでは判らないが、ナルトは生きている。時空間移動を使ってこれから助けに行く上で、ボルトも連れて行く」

「ボルトを……?」

「科学忍具の使用を咎めなかった俺にも非はあるからな。起死回生のチャンスくらいは、与えてやるさ」

「そうか……。ボルトの事をよろしく頼む、サスケ」

「あぁ、任せておけ」

 サスケは闇に溶け込むようにスッと消え、ボルトの後を追っ
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