機動戦士ガンダム
2090話
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一応影のゲートがどういうものなのかは説明しておいたのだが、まさに百聞は一見にしかずって奴なんだろう。
ともあれ、そうして全員が影に沈み込み……すると次の瞬間、俺達の姿は宇宙港の中、正確にはそこに置かれているコンテナの隙間にあった。
俺は別にその事に驚きはしなかったし、色々と驚いていたラルとハモンは我に返るのは早かった。だが、幾つか魔法を見ても実際に転移魔法をその身で体験したコズンとタチの2人は、我に返るのに若干の時間が掛かる。
「コズン、タチ」
『っ!?』
ラルが自分の名前を呼ぶと、その2人もようやく我に返る。……だが、ラルがその2人を叱責するような真似をしないのは、やはり驚くのはしょうがないと思っているからだろう。
「少し待っていて下さい。話を付けてきますので」
そう言い、タチは俺達の前を足早に立ち去り、少し離れた場所にいた顔見知りらしい相手と短く言葉を交わす。
少ししてタチから合図があり、俺達はそちらに近づいていく。
「では、この4人を案内してくれ。今回の件は情報局の方に色々と関係しているので、お前はこの4人を艦の中に案内したら、その事はもう忘れてくれ。いらない騒動に巻き込まれたくはないだろう?」
ラルの前にいる時とは違い、タチは十分に軍人らしく思える。
……にしても、タチは情報局に所属しているのか。
「は!」
敬礼したその軍人は、俺達をパプア級の中に案内する。
俺以外の3人はパイロットスーツを着てバイザーも降ろしているので、ちょっと見ただけではその正体は分からない。
もっともラルとコズンの2人はともかく、ハモンの場合はそのボディラインから女であるというのは一目で分かるのだが。
「タチ中尉が用意した部屋はここになります。出発までもう少し時間がありますので、もう少々お待ち下さい」
そう言いながら、兵士は敬礼をして出ていく。
あの兵士、俺達の事はなんて思ってるんだろうな。
いやまぁ、普通に考えれば間違いなく情報局云々ってのに関わり合いたくなくて、こっちに近づいてこないという可能性が高いか。特にあの様子だと。
この部屋に案内して、出ていく時にこっちに向ける視線には嫌悪……とまではいかないが、出来るだけ関わり合いたくないという表情があったし。
「情報機関って怖がられたりする事はあるけど、あそこまで怖がられるのは何か理由があるのか?」
「……キシリア機関という情報機関がある。その影響が強いのだろな」
「キシリア機関? その名前からして、キシリア・ザビの持つ情報機関か?」
「そうだ。キシリアはギレンと政治的な対立をしている。その関係で、キシリア機関は色々と非合法な活動をしており、それが知られているのだろう」
俺の言葉にラルが答え、それ
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