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ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第二幕その六
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「使っている農薬は強いものじゃないね」
「あっ、そうなの」
「昔の強い農薬みたいなのじゃないの」
「そうなんだね」
「沈黙の春のお話をしたけれどね」
 ここでまたこの本のことを出す先生でした。
「強過ぎる農薬も問題なんだよ」
「幾ら農薬は必要で人に凄くいいものを与えてくれても」
「害虫をやっつけてくれて」
「それでもだね」
「強過ぎると駄目なのね」
「強過ぎると劇薬になるね」
 他のお薬と同じくというのです。
「そして劇薬はね」
「うん、毒にもなるよね」
「お薬と毒は紙一重だからね」
「すぐに毒にもなるよね」
「調合の一つ次第で」
「劇薬なんて特にね」
「量が多いとそれこそ」
 動物の皆も思うことでした。
「確かに必要でもね」
「要は加減次第だよね」
「あまり強過ぎるとね」
「それを沢山使ったら危険ね」
「色々と問題が出るわね」
「問題がないと思ってもね」
 それでもというのです。
「後になって問題があるってわかったりするし」
「農薬にしてもね」
「そこが問題だね」
「ちゃんと考えていかないと」
「後で大変なことにもなるね」
「そう、だからね」
 それ故にとお話する先生でした。
「この大学の農学部は農薬を使っていてもね」
「そんなに強いものは使っていない」
「そうなんだね」
「色々と考えて」
「そうしてるのね」
「うん、確かに除草剤や殺虫剤は必要だよ」
 先生は農学者でもあります、だからこうしたものが農家の人達や農業という産業にどれだけ大事なのかもわかっています。
「使ってはいけないていうのは本当にね」
「現場がわかっていない人ね」
「そうした人の言うことね」
「よく知識人でそんなこと言う人いるけれどね」
「ああした人は何もわかってないのね」
「うん、日本ではテレビのコメンテーターがよく言うけれど」
 先生は曇ったお顔でこうした人達のことをお話に出しました。
「その人達は農業の専門家じゃないよね」
「ただテレビに出ているだけだよね」
「専門家とは限らないよね」
「色々な分野でそうだけれど」
「専門家じゃないよね」
「よく口髭を生やした漫画家さんや女性の小説家さんを観るけれど」
 そのテレビでというのです。
「ああした人達は本当にね」
「それぞれの分野で専門家か」
「そうとも限らないから」
「だからだね」
「その発言を鵜呑みにしてはいけない」
「そうなのね」
「その通りだよ、普段芸能人のことばかり偉そうに描いている漫画家さんが農業もしっかり勉強しているとはね」
 先生はそのテレビでよく出る人のうちの一人を思いました。
「思えないよね」
「ああ、いるよね」
「口髭生やした漫画家さんだよね」
「何か政治とかにも言うけれど」
「芸能
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