第二幕その六
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「それが真実でしょ」
「それが猫の考えなのね」
「そうでしょうね、猫はね」
「他の人がどう思ってるのかは」
「どうでもいいのよ」
正直言ってというのです。
「エリカにしてもあんた達にしてもよ」
「他の人や猫がどう思っていても」
「あたしがそう思っているのならね」
「よくてなの」
「気にならないわ」
それも全くというのです。
「何一つとしてね」
「だから貴女は一番で」
「それはね」
まさにというのです。
「自明の理だからよ」
「あんたの中で揺らがないから」
「そう、いいのよ」
他の誰かがどう考えてもというのです。
「あたしにとってはね」
「そうなのね」
「そうよ、それでもあたしも悪人じゃないから」
「悪猫ね」
「そうね、悪猫じゃないから」
そこは訂正してお話したガラスの猫でした。
「皆が困っていたら、今回の旅でもね」
「助けてくれるっていうのね」
「そうするわ、だから何かあったらね」
ピンチの時はというのです。
「何でもあたしに言いなさい」
「あたしに出来ないことならっていうのね」
「そうよ、何とかしてあげるわ」
「まああたしもね」
「あんたもっていうの」
「だってあんたと同じで寝る必要も食べる必要もないのよ」
このことをお話するつぎはぎ娘でした。
「だったらね」
「困ったことがあっても」
「何とか出来るわよ」
今回の旅でもというのです。
「それにあたしこの身体だし」
「つぎはぎのぬいぐるみのね」
「だからね」
「大丈夫なのね」
「そうよ、あたしがいればね」
「あたしがいるからって訂正して」
「だってあんた猫じゃない」
このことから言うつぎはぎ娘でした。
「だったら出来ることなんて限られてるわよ」
「あら、そう言うのだ」
「だってあんた小さいしね」
「小さくても素早くて遠くのものまではっきり見聞き出来るのよ」
猫だからです。
「だから大丈夫よ」
「そうかしら」
「実際これまでの旅でもあたしが力になったことあるでしょ」
「それはそうね」
「そうしたことあるし」
「今回の旅でピンチになっても」
「そうよ、あたしに任せるのよ」
皆の前を歩きつつ胸を張って言うガラスの猫でした。
「あんた達はね」
「何か自信満々だけれど」
ナターシャはガラスの猫の言葉を聞いて思うのでした。
「それも猫だからかしら」
「猫ってこうだからね」
ジョージも言います。
「いつもどの猫もね」
「だからだね」
神宝もこう言いました。
「ガラスの猫もこう言うんだね」
「まあ猫がこう言わないとね」
それこそと言ったのはカルロスでした。
「何か猫っぽくないね」
「そうね、エリカもオズの国の他の猫達も」
最後に恵梨香が言
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