第二章
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顧問の先生に肉じゃがのことを聞くと先生もこう答えた。
「そうなのよ」
「肉じゃがは、ですか」
「ビーフシチューから生まれたお料理よ」
「全然違うんですけれど」
「それがなのよ」
「調味料を変えたらですか」
「ああなったのよ」
先生は理恵子の丸い顔を見つつ話した、小柄で童顔に黒のショートヘアはその丸い顔に実に合っている。
「面白いでしょ」
「昔の海軍で出来たお料理ですよね」
「東郷平八郎さんからね」
「日露戦争の時の」
「あの人がビーフシチュー食べたいって言って」
「その時にですか」
「お料理担当の水兵さんが食材は聞いたけれど調味料がわからないので日本のものを使って」
即ち醤油や味醂をというのだ。
「ああなったのがね」
「肉じゃがですか」
「そうなのよ」
「本当に全然違いますけれど」
理恵子はまたこう言った。
「蛍の光でも」
「あの曲もスコットランドの曲でしょ」
「今日授業で先生に言われました」
「日本に入って本当に全く変わることはね」
「あるんですか」
「そうよ、音楽もお料理もね」
そうした文化的なものはというのだ。
「スコットランドやスコットランドのあるイギリスではそうでも」
「日本では全く違うものになることも」
「あるのよ」
「そんなものですか」
「面白いでしょ」
料理部の顧問の先生は理恵子に笑って話した、今部活ではうどんを作っているが理恵子に笑って話した。
「そうしたことも」
「じゃあ逆もあります?」
「日本からイギリスに入って」
「はい、変わることも」
「あるでしょうね」
「そうですか」
「ええ、お寿司とかね」
先生はとりあえず料理と聞いてこれを出した。
「和食だったら」
「イギリスのお寿司ですか」
「あちらにも日本文化入ってるし」
その中に和食もあってというのだ。
「それでね」
「お寿司もですか」
「入ってると思うわ」
「じゃあネットで検索したら」
「イギリスのお寿司がわかるかも知れないわ」
先生は理恵子に部活の合間に話した、そうして理恵子はこの時はうどんを作ってそうして皆で食べた。
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