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藤木君にワタクシに何かできる事は・・・)
藤木はケン太から声を掛けられた。
「藤木君、君凄いよ!流石スケートの天才だね!俺のサッカーよりも凄いんじゃないかい?」
「ケン太君・・・。いやあ、それほどでもないよ。まあ、僕はスケート以外取り柄がないからね」
「でも俺達は好きな事で世界一になる夢があるだろ!?君は俺はサッカーでさ!頑張ろうぜ!」
「うん、ありがとう!」
藤木のアイドルが来たような人気ぶりを見て山根と永沢が会話していた。
「藤木君、凄いね。スケートでカナダで行く事であんなに皆から羨ましがられるなんて」
「でも、スケートがなきゃただの卑怯者だけどね・・・」
「永沢君、君はそう卑怯卑怯言って、君だって皆をアッと言わせようと思った事ないのかい?」
「別に。僕はそんな皆から目立って人気者になろうだなんて考えてたことないし、そういう事するなんて何の得にもならないしね」
「そうかい?僕は藤木君は前より変わった気がするけどな・・・」
「さあ、気のせいじゃないのかい?」
藤木は笹山の入院している総合病院へと向かった。スケートの全国大会で手にした銀賞の楯を持って行って。
「笹山さん!」
「藤木君?お帰り!!」
笹山は藤木が帰ってきてとても嬉しかった。
「昨日城ヶ崎さんから聞いたわ。銀賞おめでとう」
「ありがとう、これがその楯だよ!」
藤木は笹山にその銀賞を示す楯を渡した。
「うわあ、凄い!」
「君の事を思い出しながら演技したんだ。これのお陰でもあるよ」
藤木は遊園地で買ったストラップをポケットから取り出した。
「うん、ありがとう・・・。私も藤木君の演技、見たかったわ・・・。藤木君、お願いがあるんだけど・・・」
「何だい?」
「私をスケート場に連れてって・・・」
「え?でも君はまだ怪我が治ってないし、一緒に滑れないよ!」
「分かってるわ。私は見るだけでいいの。私にその大会でやった演技を私にも見せて欲しいの!」
「笹山さん・・・。うん、分かった。僕も見せられたらいいなって思ってたんだ!」
「ありがとう、明日いいかしら?」
「ごめん、明日は花輪クンとフランス語の勉強をする約束があるんだ。明後日でいいかな?」
「うん、いいわ。・・・え。フランス語の勉強?」
「うん、カナダは英語とフランス語を使うって聞いたんだ。花輪クンに英語を教えている先生とフランス語の先生を紹介してくれてカナダに行く前に少しでも話せるようにしようと思ってね。英語の勉強についてはリリィも付き合ってくれるって言ってたんだ」
「へえ、良かったわね。分かったわ。私も看護師さんにお願いして外出許可を貰うわ」
「笹山さん・・・。うん、明後日が楽しみだね!」
「あ、そうだ」
笹山は松葉杖を持って冷蔵庫の所へ向かい、戸を開けて箱
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