第14話:新体制の幕開けー2
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て歩いていくと、
大きな木の扉の前で立ち止まった。
警備職員が扉を叩くと内側から扉が開かれ、クロノとゲオルグはその部屋の中へと入っていく。
部屋の中には30名ほどの議員たちが座っていた。
クロノとゲオルグは議員たちと5メートルほどの距離を置いて向かいあう席に座った。
しばらくして議長が議場正面の扉から入室して、部屋の中央にある議長席に座り、
そこにある木槌をならした。
「これより、安全保障委員会を開始します」
議長は議場を見回してからもう一度口を開く。
「本日は、先般発生したクラナガン中央次元港における次元航行船乗っ取り事案の
時空管理局による作戦行動についての事後審議を行います。
ついては参考人として、時空管理局テロ対策室長および同特殊陸戦部隊長に
出席いただいております。
両名とも出席ご苦労様です」
そう言って儀礼的に会釈してくる議長に向かって、ゲオルグは軽く頭を下げた。
「それでは、本件における発生事実について参考人から報告願います」
その議長の言葉を受けて、ゲオルグは立ち上がって事件の報告を始めた。
「それではご報告させていただきます。 まず、事件の認知でございますが・・・」
事件の発生から次元港への出動、そして戦闘行為から現場撤収後の初動捜査について
その経緯を報告していった。
「・・・これをもって当部隊での対応を完了いたしました。 以上でございます」
ゲオルグは報告を終えると、自分の席に腰を下ろした。
「それでは質問のある諸君に発言を許します」
議長の言葉を受けて、ある議員が手を挙げた。
議長がその議員を指名すると、その女性議員は立ち上がってクロノとゲオルグの方に目を向けた。
「ハラオウン少将にお聞きします。 特殊陸戦部隊の出動はでき得る限り控えるべきであると
されておりますが、本事件の処理にあたって出動は不可欠であったとお考えですか?」
クロノは議員からの質問を受けて立ち上がる。
「基本的には必要であったと考えております。 あらゆる事件はその発生個所を担当する部隊が
対処するのが原則です。本事件の場合、次元港警備部隊に負傷者が発生したこと、また
応援要請もありましたので特殊陸戦部隊の出動は必要であったと考えております」
クロノが答え終えて席に着くと議員は小さく頷いて、今度はゲオルグに向かって問いかける。
「なるほど。 ではシュミット1佐にお聞きします。
テロリストの攻撃によって次元港警備部隊に負傷者が発生したわけですが
特殊陸戦部隊の出動タイミングは適切であったとお考えですか?
より早い段階で出動の決断をすべきであったとはお考えになりませんか?」
「現在のルールでは適切であったと
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