第14話:新体制の幕開けー2
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・)
カウントが進むにしたがって、隊員たちの方からざわざわと聞こえてくる話し声が少しずつ
大きくなっていく。
(よし、決めた!)
ゲオルグが一瞬目を閉じ、再び目を見開いた次の瞬間、カウントは0となった。
同時に、ゲオルグは地面を蹴り、エリーゼに向かって跳ぶ。
一方、エリーゼも同じくゲオルグに向かって跳び、2人の距離は急速に縮まる。
(やっぱりそう来たか・・・)
あと一歩で両者が接触するというところまで来たとき、ゲオルグは腰をひねって
斬撃の構えを、エリーゼはヴェスペを引いて突きの構えをとった。
そして最後の一歩を踏み切った直後、2人のデバイスは激突した。
ゲオルグが横なぎにヴェスペを払いあげようとするが、エリーゼはそうさせまいと押さえつける。
結果として、レーベンとヴェスペの刀身がこすれあい、両者の鍔どうしが音をたてて衝突した。
鍔迫り合いに入りかけたゲオルグの視界の端に、オレンジ色の魔力弾が映る。
「ちっ・・・」
ゲオルグは派手に舌打ちすると、強引にヴェスペをはたき落として後ろにステップする。
同時に魔力弾をエリーゼに向かって打ち出す。
エリーゼはその魔力弾をかわすために後ろに跳び、ゲオルグとエリーゼの間の距離は離れるが
ゲオルグにはティアナが放ったオレンジ色の魔力弾が迫っていた。
ゲオルグはその10個ほどの魔力弾をひとつずつ切り裂きながら、
フィールドをティアナに向かって走っていく。
自らに向かってゲオルグの姿が迫ってくる間も、ティアナはゲオルグに向かって魔力弾を
放ち続ける。
そのすべてを切り捨てながら後退していくティアナとの距離を詰めていく。
だが、ひとつの魔力弾にレーベンが触れた瞬間、その魔力弾から鎖状の魔力光が
勢いよく飛び出した。
(拘束つきだと? しょうもないトリックを!!)
自身の動きを封じようとする拘束魔法から逃れるように、ゲオルグは後ろへ飛ぶ。
《マスター! 7時方向です!》
レーベンの声にゲオルグは一瞬動きを鈍らせる。
そのわずかな隙を見逃さないとばかりに、ティアナの拘束魔法がレーベンの刀身へと絡みつく。
(んだよ、めんどくせえ!)
心の中で悪態をつきつつ、ゲオルグは奥歯をかみしめてレーベンを握る手に力を込め
左に向かってレーベンを力任せに振るう。
拘束魔法の鎖を引きちぎりながら振りぬかれたレーベンの刀身から、刃状の魔力弾が
無数にばらまかれる。
その方向からゲオルグに向かって迫っていたエリーゼは、魔力弾を回避するために
真上に跳びあがった。
その様子を見ていたゲオルグは、ニヤリと口元をゆがめる。
次の瞬間、ゲオルグの放った魔力弾は上へと向きを変えた。
「なによ、それぇ!」
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