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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第14話:新体制の幕開けー2
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「はやて」

同じく画面を閉じようとしていたはやては、ゲオルグの声ではやても手を止めた。

「愚痴聞いてくれてありがとうな。 助かったよ」

ゲオルグの言葉を聞き、はやては数度目をしばたたかせると、ニコッと笑った。

『ううん。 今度はちゃんと会えるとええね』

はやての言葉に口元を緩め、ゲオルグは頷いた。





その後いくつかの報告を聞き、ゲオルグが自宅への帰途に就いたのは午後8時頃だった。
帰宅したゲオルグが玄関の扉を開けると、暗い玄関にリビングから明かりが漏れていた。
リビングを通ってキッチンに入ると、洗い物をするなのはの背中が視界に入った。

「ただいま、なのは」

ゲオルグが声をかけると、なのはの手が一瞬止まった。
だが、すぐに元のように動きだした。

「・・・おかえり」

なのはは振り返ることもなく小さくそう言うと、一枚の皿を水切り籠に入れた。
ゲオルグはなのはの様子を訝しむように見ると、ゆっくりと彼女の背中に近づいた。

「どうしたんだ? なにかあったのか?」

ゲオルグが肩に手を置くと、なのはの手が止まる。
そしてゆっくりと振り返った彼女は、むくれた表情でゲオルグの顔を見上げた。
彼女の冷たい視線で射抜かれ、ゲオルグは思わず固まった。

「ゲオルグくんさ、体力馬鹿って、どういう意味なの?」

その言葉を聞いた瞬間、ゲオルグはぴくっと身を震わせた。

(くっそ・・・あの2人・・・)

ゲオルグの脳裏には、ゲオルグの発言をなのはに言いつけたであろう2人が浮かんでいた。
その両肩になのはの手が置かれる。

「ねえ、黙ってたらわかんないよ。 体力馬鹿ってどういうことか、答えてほしいの」

なおも低い声で迫るなのはに、うすら寒い思いを覚えたゲオルグは、ゴクリと喉を鳴らした。

「答えられないの?」

「いや・・・その・・・」

さらに畳みかけるなのはの言葉に、ゲオルグはかすれた声でやっとそう答えた。

「そっか・・・・・」

するとなのはは小さくそう言って、ゲオルグの顔から目をそらしてうつむいた。
そして、ゲオルグの肩を掴む彼女の手に加わる力が徐々に強くなる。
やがて、ゲオルグが肩に痛みを感じ始めたころ、なのはの肩が震えだした。

「なのは・・・」

ゲオルグが小さな声でやっと名前を呼ぶと、彼女の肩の震えは大きくなった。

「っ、あははははっ!」

次の瞬間、なのはは弾けるように声をあげて笑い出した。
ゲオルグは何が起こったののか理解できず、目を丸くしてなのはを見つめた。。

「なのは?」

ゲオルグが訝しむように声をかけると、なのははその目に涙を浮かべながら
ゲオルグの顔を見た。

「ごめんご
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