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空に星が輝く様に
20部分:第二話 受験の場でその八
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第二話 受験の場でその八

「いい人だったみたいだし」
「いい人ね」
「うん。じゃあ」
 ここまで話してまた言う椎名だった。
「行こう」
「ええ、そうね」
 こう話してだった。二人で向かうのだった。そして陽太郎と星華もだ。
 星華は俯いていた。そしてかなりもじもじとしてだ。そのうえで彼に言った。
「ねえ」
「あれっ、どうしたんだ?」
「これからだけれどね」
 こう彼に切り出したのである。
「何処か行かない?」
「何処かって?」
「折角二人受かったんだし」
「だから学校だよな」
 何もわかっていない陽太郎は笑顔で返すのだった。
「学校に帰るんだよな」
「あっ・・・・・・」
 そう言われてだった。星華は愕然とした顔になった。そうして今度は観念したような顔になってまた言うのであった。かなり苦しかった。
「ま、まあそうよね」
「ああ、さっきも話してたじゃないか」
「そうだったわね」
 戸惑いながらも陽太郎の話しに合わせるのだった。
「それじゃあ」
「行こうか」
「ええ。ねえ」
「あれっ?今度は何だよ」
「あのさ、二人受かったんだし」
「受かったから?」
「あのさ、だからね」
 また言う彼女だった。戸惑いながらもそれでも言うのであった。
「ええと、ちょっと」
「帰ろうか」
 陽太郎は気付かないまま話す。
「それじゃあ」
「ええ、それじゃあ」 
 星華は結局何も言えなかった。そうしてだった。
 二人も学校に帰った。そして先生に報告して笑顔で迎えられた。だが星華はその中でも残念さを噛み締めていた。
 それは家に帰っても同じだった。喜んではいた。しかしそれと共にかなり残念そうだった。両親もそれを見て首を傾げさせていぶかしむのだった。
「何だ、あいつ」
「そうよね」
 二人で言い合うのだった。
「受かったんだよな」
「それであんな顔をしてるなんて」
「そうよね。どういうことなのかしら」
「おかしな奴だよ」
 こう言わずにいられなかった。
「まあいいさ。おい」
「わかってるよ」
 ここまでは二人一緒であった。
「それはね」
「酒もいいの出せよ」
 父は威勢良く自分の女房に告げる。
「あいつに好きなだけ飲ませろ」
「そうよね。何といっても主役だからね」
「主役が飲まないとどうしようもないだろ」
「その通りだね。それじゃあ」
「ああ、今日は飲んで食ってだ」
 そしてまた言う父だった。
「いいな、あいつが第一だからな」
「わかってるよ、それはね」
 母も威勢のいい声で返す。
「それじゃあね。今から買って来るからね」
「おう、そうしろ。しかしな」
 父はここであらためて明るい声で言うのだった。
「あいつが八条か」
「しかも普通科にね」
「受かる
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