第壱話:綾波さんは揉まれたい
第壱話:綾波さんは揉まれたい(転)
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と思う。前衛の砲火力が足りない。頑丈な私やアリゾナちゃんは大丈夫だけど、明石ちゃんは危ない。この点に関してはどう?」
サラトガは実に真面目な表情で尋ねる。味方の生存に敏感なサラトガの指摘はもっともな事で、実はケイトもその点には頭を痛めていた。だが、一応の答えはある。
「大丈夫だ、サラトガ。…サンディエゴ、お前の身体は頑丈だな?」
「うん! 私、風邪を引いたことはないよー!」
ケイトの問いにサンディエゴは元気に答える。艦娘は元々風邪を引かないだろ、というツッコミは心に留めておく事にした。
「そして、お前にはバルジと応急修理装置を搭載している。…後は分かるな?」
「え? ええと…つまりそれって、身体で止めろってこと…?」
指揮官の命令を理解したサンディエゴが蒼褪める。サンディエゴの船体は軽巡洋艦としては頑丈だが、全体としては中の中程度だ。いくら防御設備のバルジと応急修理装置を装備していたとしても限度がある。
「ああ。見せてやれ! …お前のコメット・ヘッド・スマッシュをな!」
「それ、私じゃなくてグロっちの必殺技だよ!?」
ケイトの力強い宣言にサンディエゴは救いを求めて僚艦を見渡す。だが…
「う、うむ。流石、サンディエゴ! バトルスター数ユニオン第2位は伊達ではないな! 一番槍は任せるのだ! はっはっは!!」
「だ、大丈夫です。可能な限り、援護しますから…」
「壊れたら修理するにゃ。大丈夫にゃ…多分」
雪風、アリゾナ、明石からはそんな生暖かい言葉が寄せられた。
「サラっち〜!? あやっち〜!?」
当てにならない僚艦達の言葉に、サンディエゴは心の友である二人に、涙目で訴える。
「流石、ディエゴ教の御神体! 今日も身体を張って、私達を守護してくださる。ありがたや〜」
「実にありがたいのです。南無金??偏照金剛…」
「その変な呪文、何〜!?」
サラトガと綾波の突き放すような言葉に、悲鳴をあげるサンディエゴ。とりあえず、最大の問題の解決には及第点が貰えた様だ、とケイトは胸を撫で下ろす。万一、サンディエゴの身に本当に危険が及ぶ作戦ならば、サラトガは真剣に抗議しただろうからだ。実際、サンディエゴの防御は可能な限り施しており、綾波と陽炎の殲滅力と、アリゾナと明石の支援能力があれば、サンディエゴが沈むようなことはないはずだ。
「他に質問は御座いますか?」
涙目で途方にくれるサンディエゴを総員で速やかにスルーし、ベルファストは質疑応答を続ける。
「はい! はい!」
次はクィーン・エリザベスが小さく跳ねながら手を挙げる。質問の内容は分かっていたが、
「では、陛下。御質問に謹んで答えますので、どうぞ?」
とベルフ
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