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空に星が輝く様に
199部分:第十五話 抱いた疑惑その三

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第十五話 抱いた疑惑その三

「八条大学ね」
「ああ、そっちなの」
「八条大学に進学するの」
「ええ、そのつもりなのよ」
 このことも話すのだった。
「実はね」
「いいんじゃない?それも」
「そうよね」
「何学部かが問題だけれど」
「法学部。いえ」
 ふとだ。脳裏に陽太郎の言葉を思い出してだった。
「まだ決めてないわ」
「そうなの」
「学部まではまだ決めてないけれどね」
 それはだというのだった。
「それでもね。八条大学に行きたいわ」
「私もそこにしようかしら」
「そうよね」
「エスカレーターでね」
 三人もそこにしようかと考えた。そうしてだった。 
 星華はここまで話してだ。そうしてそのうえで三人に対して問うた。
「それでなんだけれど」
「それでって?」
「さっき何の話してたの?」
 目をしばたかせながら三人に対して問うた。
「それで」
「ああ、ちょっとね」
「西堀とあのちびっ子の話を聞いてたのよ」
「そうだったのよ」
「あいつ等の?」
 その名前を聞いてだった。星華の顔がすぐに歪んだ。奇麗な眉が顰められる。
「あの連中がどうかしたの?」
「西堀に彼氏ができたみたいなのよ」
「何かね」
「彼氏ね」
 それを聞いてだ。顔をさらに顰めさせた星華だった。
「それができたの」
「何か二人で色々話してるわよ」
「これからのことをね」
「あいつに彼氏がねえ」
 星華は今度は首を捻った。
「あんな奥手そうなのに」
「奥手でもそれで男好きなんじゃない?」
「そんな顔してるしね」
「そうよね」
 三人がここで話した。
「普段から男に媚びてるしね」
「それを考えたらね」
「普通にあるじゃない」
「そうね。言われてみれば」
 星華も月美については全くわかっていなかった。わかっていると思い込んでいるだけだ。それで三人の言葉にも頷いたのである。
「その通りよね」
「だからよ。どうせそうしたのよ」
「その彼氏だってたぶらかしてね」
「あの胸とか使って」
「しかも家お金持ちだったわよね」
 これは星華の言葉だ。
「条件揃ってるわね」
「嫌な奴よね」
「全く」
「何か腹が立ってきたわ」
「そうね」
 星華は三人のその言葉に頷いた。
「本当にね」
「どうする?それで」
「あいつどうしようか」
「まあ放っておいてもいいんじゃない?」
 星華はこう三人に返した。

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