第66話 第6次イゼルローン攻略戦 3
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国は混乱しています、宇宙艦隊の士気も非常に低い状態でしょう、そして現在宇宙艦隊司令長官が不在であり、メルカッツ大将が代行をしています。彼の性格からして味方を見捨てる訳には行かないでしょう、それに、包囲中の司令官はかなり優秀な人材と考えられます』
「しかし、こうも易々と罠にはまるのが優秀な人材と言えるのかね?」
『いえ、こんな作戦普通の人間じゃ考えつかんですよ、流石はヤン准将と言うところですな』
「エル・ファシルの奇跡は本物と言う事だな」
『全くですな、彼が味方で良かったと思いますよ、敵なら我々は壊滅していますよ』
「そうだな、判った少将、艦隊に全方位警戒させよう」
『よろしくお願いします』
「全艦、気を引き締め全方位索敵を強化せよ」
「はっ」
第7艦隊の各艦はホーウッド中将の命令に従い、四方八方に偵察衛星を発射し警戒態勢を強化したのであった。
宇宙暦794年12月1日
■自由惑星同盟イゼルローン回廊同盟側出口 同盟軍旗艦アイアース
旗艦アイアースが物見遊山状態から、手柄の横取りを狙って第7艦隊の包囲下にある艦隊の捕獲或いは殲滅を謀るために現れたのは、翌日12月1日の事であった、此処までゆっくり来られると、手加減自体が大変であった。
戦場に到着すると、コーネフは自艦隊を入れる為に無理矢理隙間を作らせ始めた、それにより一時的に電波の送信が可能となり、ラインハルト艦隊の状態がロイエンタール達に知られる事となったとはコーネフも思っても居なかった。
「ホーウッド中将、御苦労だった、今より私が指揮を取る、良いな」
『諒解しました』
もうこんな総指揮官は、どうしようもないと、考えたのであろうホーウッド中将が呆れた表情で返答する事すら気がつかない程にコーネフは戦果を得る事に目の色を変えていたのである。
「よし、敵艦隊に一当てした後で、降伏を勧告するぞ」
「はっ」
旗艦ではアッテンボロー少佐一人が呆れた表情で呟いていた。
「やれやれ、生きて帰れるのか判らなく成ってきたな、捕虜になって、リーファや姉さん達から逃げるのも一興かもしれないけどな」
宇宙暦794年 帝国暦485年 12月1日
■自由惑星同盟イゼルローン回廊同盟側出口
アイアース率いる1,000隻が強引に割り込む形で入ったために,混乱が生じたその瞬間、帝国軍の救援艦隊が、ビッテンフェルト分艦隊を切っ先にミッターマイヤー分艦隊、ロイエンタール分艦隊がそれに続く形で、突っ込んできたのである。
アイアースの強引な割り込みで、哨戒網に穴が開いたその隙間を、ビッテンフェルト特有の戦場での感を働かせて、その隙間に攻撃を仕掛けるのであるから凄まじい野生の感である。
「進め進め!敵は混乱しているぞ!全艦連続射撃!!
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