第四十四話 二人でお外に出てその三十六
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「いいわね」
「そうしていきます」
阿波野君はこう返しました。
「はい、何とか」
「何とかっていうけれど」
私は普段とは違って真剣に阿波野君に言いました。
「難しいからね」
「癖性分をなおすことはですね」
「いんねんを切ることも難しいけれど」
それと同じ位でしょうか、いんねんは白いんねんも悪いんねんも代々続いていくもので癖性分はその人のことですが。
「癖性分もだから」
「難しいんですね」
「とてもね」
簡単にはいかないです。
「だって性格を変えることよ」
「短所も性格ですからね」
「だから一人で無理なら」
性格を変える様なことだからです。
「人に助けてもらってね」
「布教所の所長さん、教会長さんに」
「それにご両親にもね」
「そして先輩にも」
「私で力になれたら」
すぐにです、私は阿波野君に応えました。
「そう思ってるから」
「だからですか」
「何でも言ってね」
「そうさせてもらっていいいですか?」
「くした時は遠慮しないの」
いんねんや癖性分のことはです。
「いいわね」
「じゃあそうさせてもらいますね」
「絶対によ、何か阿波野君ってね」
私が思う限りはですが。
「変に遠慮するところがあるから」
「そうでしょうか」
「私の気のせいかいも知れないけれど」
そんな気もします、普段はいい加減で図々しいというか馴れ馴れしいところがかなりある子なのに。
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