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ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第一幕その十

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「安心して下さい」
「そうですか」
「はい、ですから後は」
「お野菜を切るだけですね」
「そうです」
「では二人でやればすぐですね」
「そうですね、もう本当に」
 まさにと答えるトミーでした。
「それですぐです」
「では楽ですね」
「はい、本当に」
 二人でお話してです、早速でした。
 お野菜を切ってです、鮟鱇鍋に入りました。ですがここで。
 先生は鮟鱇についてこんなことを言いました。
「鍋にすると最高に美味しいけれど」
「あれっ、他にも鮟鱇料理あるんだ」
「お鍋以外にも」
「そうなの」
「うん、唐揚げにしても美味しいしね」
 動物の皆にお話します。
「ムニエルもいいみたいだね」
「そうなんだ、ムニエルもいいんだ」
「ムニエルにしても美味しいんだ」
「それじゃあだね」
「お鍋以外にしてもいいんだね」
「そうなんだね」
「そうみたいだよ、そして肝だってね」
 お鍋の中のそのあん肝も見て皆にお話するのでした。
「酢のものにしてもいいよ」
「あっ、それいいかも」
「他のお魚の肝みたいに」
「そうして食べてもね」
「よさそうね」
「お魚の肝を食べるのもね」
 まさにというのです。
「日本で知った楽しみ方だけれど」
「そうそう、イギリスでは食べないけれど」
「けれど食べてみたらね」
「これが随分と」
「だからあん肝もだよ」
 これもというのです。
「食べてみたらね」
「美味しくて」
「それで病みつきになったんだね」
「他にも鱈やエイの肝も食べるけれど」
「鮟鱇にしても」
「そうなんだよね、フォアグラも美味しいけれど」
 太らせたガチョウの肝臓です、欧州ではご馳走の中でも珍味中の珍味とされていて先生も食べたことがあります。
「あん肝も美味しいね」
「しかもずっと安いですよ」
 トミーが先生に経済的なお話もしました。
「あん肝は」
「フォアグラよりもだね」
「はい、ずっと」
 こうお話するのでした。
「このこともいいですよ」
「そうだよね」
「健康にもいいですし」
「肝臓、レバーだからね」
「コレステロールが高いですが」
 このことは問題でもというのです。
「それでもです」
「栄養もあってね」
「食べると凄くいいです」
「しかもお酒にも合うし」
 日本酒を飲みつつ応える先生でした。
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