第一幕その七
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「君ともだよ」
「あたしともなの」
「そう考えているよ」
「そうなのね」
「僕はね、それでドロシーはオズの国の王女でね」
このこともというのでした。
「僕に色々と教えてくれる人とも考えているよ、オズマもね」
「ドロシーやオズマが教えてくれるの」
「何かとね」
「そうなのね」
「オズマが一番だってもね」
「このオズの国で」
「そうも考えているよ」
こうガラスの猫に言うのでした。
「僕としてはね」
「まああたしもオズマはね」
この人はというのです。
「オズの国の主だって思っていて」
「言うことを聞かないとだね」
「いけない人だとは思ってるわ」
流石のガラスの猫でもというのです。
「やっぱりね」
「そうだよね」
「ええ、オズマだけはね」
どうしてもというのです、そしてです。
ガラスの猫はここで自分の前を飛んだ小さな虫を見ました、顔と目を動かしてじいっとその動きを見てです。
右の前足をぱっと出しました、ナターシャはガラスの猫のその動きを見て微笑んで言いました。
「ガラスの猫も猫ね」
「そうだよね、今の動き見ていたら」
ジョージも笑って言います。
「猫だよ」
「猫は動くものに反応するから」
神宝は猫のこの習性を指摘しました。
「今みたいになるんだよね」
「ガラスの猫もそうしたから」
カルロスもその動きはじっと見ていて笑顔になっています。
「猫だって確信したよ」
「猫はね」
最後に恵梨香が言いました。
「そうした習性を持ってるからね」
「こんなの当然でしょ」
ガラスの猫は今は自分から離れた虫から興味を外してそうして五人に返しました。
「動いているものが前にいたらね」
「興味を持ってね」
「今みたいに前足を出すのは」
「猫としてだね」
「それは当然だって」
「そう言うのね」
「というかあんた達がそうしないのが不思議よ」
ガラスの猫の方がというのです。
「動いているものに反応しないのが」
「そう言うのも猫ね」
また笑って言うナターシャでした。
「自分が標準だっていうのが」
「皆おかしなことばかり言うわね」
ガラスの猫にしてはわからないことでした、というか猫としてはこう思うことでした。
「さっきから。猫はそんなものでしょ」
「そうなのよね、猫は自分がそうするからってね」
ここでまたつぎはぎ娘が突っ込みを入れます。
「相手がしないことを不思議に思うのよ」
「それがおかしいの?」
「いや、猫だっていうのよ」
おかしいのではなくというのです。
「そう考えることがね」
「そうなの」
「それだけよ、それで今からよね」
ここで話題を変えたつぎはぎ娘でした。
「旅支度もするのよね」
「それよね」
ナターシャがつぎは
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