第二章
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「丁度いい具合にだ」
「いい具合?」
「っていうと」
「私の手元にこれがある」
ヨタカは森の皆ににこりと笑ってあるものを出しました、それは何個かある黒い丸薬です。森の皆にその丸薬を見せて言うのでした。
「風邪薬だよ」
「じゃあその風邪薬をなんだ」
「鹿のボスに飲んでもらって」
「そうして風邪を治しtもらうんだ」
「私も鹿のボスと勝負がしたいんだよ」
ヨタカの方もというのです。
「だからだよ」
「鹿のボスには風邪を早く治してもらう」
「風邪薬も飲んで」
「そうしてもらうっていうんだ」
「そうだよ、じゃあ今から鹿のボスのところに行って」
そのうえでというのでした。
「私からボスにこのお薬をあげるよ」
「それじゃあね」
「そうするといいよ」
「今から」
「そうするよ」
実際にとです、ヨタカは森の皆に応えてでした。
そうして鹿のボスのところに行って彼に風邪薬を差し出して言いました。
「物凄く苦いが飲んでくれるかい?」
「それを飲めばか」
「もう風邪なんてな」
それこそというのです。
「一発で治ってしまうさ」
「そんなに効くのだな」
「私は薬売りだよ」
森の薬売り、それがヨタカなのです。
「その私が薬のことで間違えるかい?」
「それはないな、そして御前は嘘も言わない」
このことについても言うヨタカでした。
「絶対にな」
「そうだな、じゃあ飲んでくれるな」
「飲ませてもらう、そしてだ」
「風邪を早く治して」
「また勝負をするぞ」
こうヨタカに言うのでした。
「いいな」
「望むところだ」
ヨタカは鹿のボスににこりと笑って応えました。
「それではな」
「飲ませてもらう」
「そうしてくれ」
こうしてでした、鹿のボスはヨタカに風邪薬を貰ってです。
飲んで彼にお礼を言いました、そうして一日じっくり休むとです。
鹿のボスの風邪は治っていました、それで言うのでした。
「いい調子だ」
「風邪は完治したんですか」
「ヨタカさんのお薬を飲んで」
「そうなった」
まさにとです、鹿達に言うのでした。
「あいつのお陰でな、ではな」
「今からですね」
「またですね」
「ヨタカさんの勝負ですね」
「それをする」
実際にとです、鹿のボスは言ってです。
そうしてヨタカのところに来てです、彼に声をかけました。
「今からいいか」
「勝負か」
「知恵比べのな、それをするか」
「望むところだ」
ヨタカは鹿のボスに笑顔で応えました。
「こちらこそな」
「よし、じゃあ早速はじめるぞ」
「その元気さを見ると風邪はもういいんだな」
「御前の風邪薬のお陰でな」
まさにとです、鹿のボスは強い声で答えました。
「この通りだ」
「それは何より。で
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