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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第37話 教会の闇、祐斗の過去とイッセーの幼馴染
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side:祐斗


 イッセー君とイリナさんと同じチームを組んだ僕は、現在駒王町の見回りをしている最中だ。僕たちは闇夜の中、怪しい場所や人気のない場所を捜索しているんだけど未だに成果はない状況だ。気が付けばもうすぐ朝日が昇る時間になっていた。


「コカビエルという奴はよほど用心深い奴なのかもしれないな」
「どうしてそう思ったんだい?」
「血の匂いでもするかと思ったが俺の嗅覚でも変わった匂いを感じることが出来ない、これは徹底されているな」


 イッセー君の嗅覚は警察犬をも凌ぐ精度を持っている、そのイッセー君でも匂いを嗅ぎ取れないという事は敵はかなり手ごわいという事なんだね。


(しかしいくら匂いを消したといっても、俺の嗅覚でも捕らえられなくすることなんてできるのか?グルメ界には匂いを消して俺でも嗅げないぐらい無臭にしてしまうフラグレンスなどもある。だがここはグルメ界じゃない、だからそういった道具を使ったとは思えないが……)


 イッセー君は右手を顎に添えて何かを考えこむようにしていた。どうしたのか気になって声をかけようとしたけどイッセー君は急に透明になるリングを付けて姿を消してしまった。


「イ、イッセー君?」
「静かに……誰か近づいてくる」
「えっ?」


 イッセー君がそう言った2分後に何者かが空から降りてきた。


「よう、木場」
「匙君!」


 空から降りてきたのはソーナ会長の眷属である匙元士郎君だった。


「姫島先輩から話を聞いたから会長の指示で町の見回りを交代しに来たんだ。そっちの姉ちゃんが教会の使いか?俺は匙元士郎っていうんだ、よろしくな」
「紫藤イリナよ、よろしくね」


 イリナさんに自己紹介した匙君は次に僕に話しかけてきた。


「交代するって言っていたけど詳しく教えてくれるかな」
「グレモリー先輩と会長が話し合って俺たち生徒会が朝から夕方までの見回りをすることになったんだ。俺は木場達に交代を伝えるために来たって訳さ、塔城さんたちの方には花戒が向かったぜ」


 なるほど、僕たちが夜間の見回りをして生徒会が昼間の見回りに当たるんだね。コカビエルがこの町に潜伏している以上一瞬も気は抜けないとはいえ休みもなしに見回りを続けるのは悪魔でも厳しいからね。


「それで何か発見は出来たのか?」
「いや、僕たちの方では何も発見できなかったよ」
「そうか、敵は見つかっていないのか。まあ今から俺たちが見回りをするから木場達は休んでくれ」
「そうだね、よろしくお願いするよ」


 ここからは匙君に任せて僕たちは休息を取ることにした、イッセー君は姿を消しているので匙君は気が付いていないが彼は僕たちの背後で静かにしていた。


「それ
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