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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第37話 教会の闇、祐斗の過去とイッセーの幼馴染
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クンッ……イッセー君の言葉を聞いて僕の心臓は強くなりだした。呼吸も荒くなり動揺してしまう。


「ど、どうして……」
「悪いな、お前の過去の一部はリアスさんから話を聞いたんだ。お前が昔、聖剣と何らかの因縁を持ったとな」
「……部長が僕の事を」
「リアスさんを責めないでやってくれ。あの人はお前の事を本当に案じているんだ、本当ならお前から話があるまでは聞かないでくれと頼まれていたがそれを破ったのは俺だ」
「……イッセー君、僕は君と似ていると思っていたんだ。大切なものを失った事、生きる希望を無くして絶望していた事、そして生きる目的をくれた人がいる事……だから僕は初めて君を見た時に気になっていたんだと思う、自分と同じ思いを持った人間がいるって無意識に感じ取ったんだと思う」


 初めてイッセー君と出会った時、僕は無意識にイッセー君と自分と同じものを感じたんだと思う。だから1年の時からイッセー君を目で追い続けていたのかもしれない。でも今分かった、僕は彼と違う、一緒にするのだっておこがましい、だって僕がしたい事は復讐だから……


「君には知られたくなかった……こんな汚い僕を、嫌われるのが怖かったんだ……」


 僕はポロポロと涙を流して泣き出してしまった。イッセー君は命を大切にしている、前にテリーの母親を遊びで殺したGTロボに凄まじい殺気を送っていた。あの時はGTロボにやられていたから意識が朦朧としていたけどそれだけはハッキリと伝わった。
 そんなイッセー君に僕の目的が復讐という命を奪う行為だと知られれば嫌われると思っていた、それだけはどうしても嫌だった。だってイッセー君は僕にとって初めて出来た親友だから……


「……祐斗」


 イッセー君に声をかけられて僕は心臓が止まりそうなくらい動揺した。何て言われるんだろう、失望したって言われるのかな?突き放されてしまうのかな?そんなマイナスな考えが頭の中に過っていたが、不意に頭に何かが当てられた感触があった。


「イッセー君……?」


 僕の頭に置かれていたのはイッセー君の右手だった。彼は優しく僕の頭を撫でながら悲しそうな表情を浮かべた。


「悪かった、俺がもっと早くお前の事を気にしてやれていたらそこまで思い悩むことは無かったのに何もしてやれなかった。これでダチだなんて言える訳ないよな」
「イッセー君……」
「でもよ、祐斗。俺はお前が復讐したいと思っているのなら俺は力を貸すぜ」


 僕はイッセー君の言葉に驚いてしまった、命を大切にするイッセー君が復讐に手を貸してもいいだなんて言うとは思ってもいなかったからだ。


「確かに俺は食う目的以外で命を奪う事はしないというルールを持っている。だがそれは俺のルールだ、お前がそれに付き合う必要はねえ
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