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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第37話 教会の闇、祐斗の過去とイッセーの幼馴染
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次に僕がイッセー君の背中を洗う事になった。イッセー君の背中は傷だらけでとても大きかった。
「イッセー君、レーティングゲーム前の合宿でも思ったけど身体中傷だらけなんだね」
「ああ、美食屋の修行はかなり厳しいものだったからな。IGOが所要するビオトープで生活したりコロシアムで戦ったりしたこともある」
「コロシアムってマンサム所長と出会った第1ビオトープにあったアレのこと?イッセー君は昔から凄い事をしてきたんだね。でもどうしてそこまでそこまで過酷な修行をこなせたんだい?辛くはなかったの?」
僕はついそんな質問をしてしまった、僕が受けてきた修行もかなりハードなものだったけど、イッセー君が昔受けた修行はそれ以上に過酷なものだと彼の話から推測できた。でもそんな過酷な試練を幼かったイッセー君がどうやって乗り越えたんだろうとふと思ってしまったんだ。
「……そうだな、あの頃の俺は空っぽも同然だった、俺は親父に拾われて暫くは錯乱状態にあったらしいんだ、少し立って落ち着きはしたが何をするにも無気力で本当に唯生きているだけだった。自殺も考えたが結局できなかったよ、親父に止められたんだ」
「それは……」
……無理もないよ、両親を失ったという悲しみを背負ったイッセー君がいきなり今みたいな前向きな性格になれるはずがない。苦しくて悲しくてどうしようもなかった時にいきなり異世界に来てしまえば混乱するのも無理はない話だ。
「そんな俺を親父は見捨てなかった。兄貴たちに紹介してくれたり慣れない子育てを一生懸命してくれた。そんな親父を見ていて俺は次第に心を許すようになっていた、全てを失った俺にとって親父はまさに生きる希望だった」
「……」
「親父には夢があった、それはいつか世界中の人々から飢えが無くなり平等に食べ物が食べられる世界にしたいっていう途方もない大きな夢だった。実際にそれはグルメ界でも難しい事だ、あの世界でも貧困の差は存在している、並大抵の事では果たせない。でも俺からすれば親父の夢が凄く輝いて見えた、俺も親父の力になりたいと思って美食屋になったんだ。俺はいつか必ずGODを手に入れて親父の夢を叶えて見せる」
「……それがイッセー君の夢なんだね」
……話を聞いて良く分かった、僕たちはよく似ているんだ。空っぽだった自分に生きる目的をくれた人がいる事、誰かの為に叶えたい夢があるという事……でも僕の叶えたい夢、いや目的はイッセー君みたいな輝いたものじゃない、それとは真逆のどす黒い身勝手な欲望だから……
「……なあ祐斗、そういうお前は辛くないのか?」
「えっ、何が?」
「……復讐したい対象がすぐ側にいるのにそれを果たせないことがどれだけ辛いのか、俺には理解できないが相当苦しいものなんだろうな」
ド
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