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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第37話 教会の闇、祐斗の過去とイッセーの幼馴染
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り屈強な猛獣たちと戦いを繰り広げることで成長できたと思う。もしイッセー君と出会っていなかったら聖剣使いのゼノヴィアさんやイリナさんを見た瞬間に怒りで視野が狭くなってしまっていただろう。
 匙君の気持ちはよくわかる、強い力を身につければ人は傲慢になりやすい。でも己惚れるのと自信があるとでは全く違う、出来れば彼には冷静な判断をしてもらいたいと思ったんだ。


「まあ安心しろよ、無茶する気はねえからよ。俺はある目的を果たすために会長の眷属になったんだからこんな所で死ぬわけにはいかねえんだ」
「匙君の目的?よく分からないけどそれだけの意気込みを見せるって事は相当強い思いが込められた目的なんだね」
「おうよ、俺の人生の目標だからな。それじゃ俺はそろそろ生徒会のメンバーたちと合流して町の見回りに入るな」
「うん、気を付けてね」
「頑張ってね、匙君」


 匙君と情報を交換して彼は去っていった、すると透明状態になっていたイッセー君が姿を現した。


「あいつがソーナ会長の新しい眷属か。少し調子に乗っているな、まるで昔の俺を見ているみたいだ」
「えっ、イッセー君も調子に乗っていた時期があったの?」


 戦いの時は冷静なイッセー君が匙君みたいに調子に乗っていた時期があった事を知って僕は驚いた。


「俺だってまだ17歳のガキさ、昔よりはマシになったが当時は酷かったぜ。自分の力を過信して猛獣に殺されそうになったことも何度もある」
「意外だね、君にもそういう時期があったんだ」
「ああ。だからあいつを見てると少々危なっかしく思っちまうんだ。何とかしてやりたいがあいつはソーナ会長の眷属だから接触できないしな……」
「……ふふっ」


 匙君に何かしてあげられないか考えるイッセー君を見ていて、僕は自然と笑みを浮かべてしまった。イッセー君は本当にお人よしなんだなって思うよ、何の接点もない匙君の事を心配しているんだからね。
 でもそういうイッセー君だから小猫ちゃんが好きになったんだと思う。昔の小猫ちゃんは人見知りが激しくて眷属以外の人とは話すのが苦手だった、でもイッセー君はそんな小猫ちゃんに手を差し伸べて勇気を与えてくれた。そして部長や朱乃さんもイッセー君を信頼していくようになった、勿論僕もね。


「あのー、もうそろそろいいかしら?」


 あ、しまった。ここにはイリナさんもいたんだった、もしかして僕たちの会話を聞かれちゃったかな?


「猛獣がどうとか言っていたけどどういうなの?」
「ああ、漫画の話さ。俺は漫画やアニメを好んで見ているからそう言う話をしていただけさ」
「へー、兵藤君は漫画とか好きなんだ。私も小さい頃はよく読んでいたなぁ」


 イッセー君が上手い事誤魔化してくれたので何とか話を逸らすこ
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