第一章 護れなかった少年
第三十三話 決着
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がそんなもんくそ食らえだ!
捻られる不快感と少しずつ削られていくHPゲージを視界に納めながら、それでもPohもにらみ続ける。
「ヤコブ、やめろ。話す前に死んじまうだろ」
Pohがそう言うと、ヤコブはゆっくりと捻りを解除していく。
HPゲージの減少は止まり、Pohは肩をやれやれ、と揺らしながら話す。
「ソラも少し落ち着けって。お前の選択次第ではあいつらも助かるかも知れないぞ?」
そういいながらPohはチラッとケイとメイを見る。
二人はHPゲージはどんどん減っていて、もうすぐ色が緑から黄色に変わる辺りになっていた。
「わかった!! 話を聞く、聞くから二人から剣を抜いてくれ!!」
絶叫しながら、Pohに頼む。それを聞くと、Pohは満足げに一つ頷き、ザザとジョニーブラックに剣を抜くように知らせた。
二人に刺さっていた剣は抜かれ、HPゲージは減少を止める。バラつきはあるが、それでも二人とも死ぬことはなく、まだHPは残っていた。
「good! 利口だな。さて、じゃあ話をしようじゃないか、ソラ」
唯一見える口の端が釣り上がる。
「ソラ、あいつらを助けたいか?」
「......当たり前だろう?」
「そうかそうか。それじゃあ条件次第で助けてやろう」
そう言いながらPohは僕の目前まで来てかがむ。
「......条件は何だ」
頭を上げ、にらみつけるように問いかける。大体の予測は付いている。僕が笑う棺桶に入ることだろう。
(......いいだろう。あの二人を助けるためなら、悪魔に魂だって売ってやる......!!)
そう決意を固め、Pohをにらみつける。その目を見て、Pohは更に悪魔のように口角を上げると、条件を呟いた。
「一人を殺せ。もう一人は助けてやる」
そう、悪魔の条件を。
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