第65話 第6次イゼルローン攻略戦 2
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を完全に裏切って最左翼に居た旗艦シャマシュでワーツ少将が叫んでいた。
「機関全速!」
その瞬間、ワーツ分艦隊3,000隻弱は、全速で2つに分かれてラインハルト艦隊を中央に置いたまま左右両翼が逆進しながら、ラインハルト艦隊の後ろに出て、180度回頭を行い、後方で艦隊を再編し、ラインハルト艦隊を追撃する状態になった。
中央突破戦法を逆手に取って、中央にいたパールヴァティー以下の100隻ほどの艦艇は全て旧式老朽で廃艦間近の無人艦で完全に撒き餌として使われ、ラインハルト艦隊を見事に誘き寄せたのである。
この作戦、何の事はない、原作のアスターテ星域会戦でヤンがやった戦法の焼き直しでしかないが、未だヤンがやってない以上、最初の実行者はワーツ少将と言う事に成った。無論アイデアを出したのは、リーファであり、作戦立案はヤンであったが。
ラインハルトは驚いていた。まさか中央突破戦法を逆手に取る指揮官がいる事に。
「してやられた。敵は俺のパターンを読んでいたんだ」
「ラインハルト様、反転迎撃なさいますか?」
キルヒアイスの冷静な言動にラインハルトも落ち着きを取り戻す。
「馬鹿な、それこそ、今までの敵と同じで間抜けでは無いか」
「では、このまま前進するしかないですね」
ワーツ分艦隊では戦術コンピューター画面に前進し続ける敵艦隊に対して驚きの声が一部に出て居たが、ワーツ提督とトリオ参謀長は落ち着いた表情で指示を行っている。敵がそのまま前進し続けるのことも想定済みであり、ワーツ分艦隊の役目は囮と勢子で有ったから、後は敵艦隊が罠に押し込むだけだからである。
「やはり敵は、前進していきますな」
「それしかないからね」
「しかし。前方には網があるわけです」
「窮鼠猫を噛むとも言う、過信は厳禁だよ」
追撃されながらも、ワーツ分艦隊の後方へと辿り着こうとしたラインハルト艦隊で有るが、前方四方から第7艦隊各部隊が包囲殲滅のために急襲してきた。
第7艦隊旗艦ケツアルコアトルでホーウッド提督が指示を出す。
「全艦隊、敵艦隊を砲撃せよ!」
ワーツ分艦隊を除く第7艦隊12,000隻が一斉にライハルト分艦隊3,000隻に攻撃を開始した。荒れ狂うビームの槍衾、飛び交うレーザー水爆ミサイル、それを浴びて次々に爆沈するラインハルトの分艦隊、阿鼻叫喚の世界が広がったいた。
ラインハルト艦隊旗艦タンホイザーでは、ラインハルトがキルヒアイスに絶望の中から話しかけていた。
「キルヒアイス、俺の慢心が起こした事態だ、俺は何処か自分の過信していたのかも知れない」
「そんな事は有りません、ラインハルト様はご立派に指揮をなさいました」
「その指揮でこの体たらくだ。姉上に合わせる顔もない」
「ラインハルト様、このままお諦めに成ら
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