第4章 Fate/What I was stronger Seriously?
第1話 それぞれの休日
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」
「お好きな様にお呼び下さい」
「――――ゾズマさんが正論だと思うんですが」
士郎の言葉にまるで子供が軽く拗ねる様に舌打ちをする帝。
「まあ、いっか。俺が強制するより本人たちで親交を深めていく方が面白そうだし」
帝の本音ともはんべう出来ない言葉に、最初に来ていたメイドの3人は苦笑する。他も似たようなものだ。
「ところで士郎やレオ君達は昼飯食ったか?まだなら飯食っていくか?」
突然の帝からの提案にレオは皆に振り返る。
「良いんじゃないか?」
「――――そうですね。ではご馳走になります」
「よし、決まりだな。じゃ、食堂と厨房に案内するぜ」
帝を先頭に案内される士郎やレオ達。
しかし彼らの頭の中では少し遅れてほぼ同時に疑問視する言葉が浮かんだ。
(((((((ん?厨房?)))))))
よく解らなかったが取りあえず案内に従ってビルの中に入っていく。
そんな彼らを屋上から見ていた四つの目――――2人分の視線があった。与一とジャンヌだ。
「マスター、まさか未だに彼らを怪しく見ているんですか?」
「いや、寧ろ俺の誤解だったんじゃねぇかと改め始めてるぜ?」
「マスター・・・!」
漸く頑な態度と考えを解いたかと感心するジャンヌ。
だがそれは違う。
(特異点は俺1人だけかと思い込んでたが違った。まさか大和まで俺と同じ特異点だったなんてな)
あまりに認めがたい現実だと考えているのに、すとんと理解も納得する事も出来ている自分に苦笑する。
(もしかしたら衛宮士郎――――衛宮先輩も特異点なのかもしれない)
そう考えればつじつまが合う。あの衛宮士郎と言う人間の異常性にも。
だが考察ばかりに専念して座視してばかりにもいられない状況だ。
(あの“魔導書”によれば、特異点とはつまり異端なる力の塊だ。一度選ばれちまえば強大な力を与えられるが、自ら辞める事も出来ないし、力を欲する奴らのせいで周囲を撒き込んじまう)
此処は一度特異点同士揃って、周囲を守るためにもその対策が必要だ。
幸い今、衛宮先輩がビルの中に入って来たし、以前の謝罪も含めて腹を割った話をしよう。
未だ自分の妄想の中でその様に納得した与一は、決心したような貌でジャンヌを連れて屋内に戻って行った。
−Interlude−
「いやー、美味かったぜ。ご馳走さんだ、士郎」
「お粗末様でした」
此処には居ない冬馬達とレオ達に、英雄や義経達は、唯一此処に居る帝と共に満足いくまで昼食を味わい楽しんだ―――――士郎が作った料理を。
先の提案は士郎の料理を食べたくなった帝の思惑だったらしい。
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