第4章 Fate/What I was stronger Seriously?
第1話 それぞれの休日
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と喧嘩でもしているのだろう。
士郎を1人の男――――異性として本気で惚れている燕としては嬉しくない訳がない。
それに百代の精神が不安定ならつけ入る隙も多くなる。
例え他に走ってもそちらの方が攻略しやすいと燕は感じている。
だが今は果たしてそんな隙が本当に出来るのかと不安を感じていた。
『っ!』
拳士に殴り飛ばされた百代は何故か着地する前に背を向ける。
それに訝しんだ拳士は一瞬だけ排撃かと疑ったが、それでは今の自分には対抗できないと打ち消した。その上で百代が技を出す前に、
『ディメンションチェンジ』
『?』
何が起きたのかと刹那の時間訝しむ拳士。
何せ景色が変わっている。
自分の視界が変化しているのだ。
だが川神流の技は奇想天外と言う噂を事前に聞いていた拳士は、自分の置かれた状況を瞬時に把握。着地と同時に後ろから迫って来ていた極太ビームを振り向かないまま肘打ちで天へ打ち上げた。
『なっ!?』
『驚いている暇があるなら次の対処をせぬ、かっ!』
何時の間にか自分の頭上に跳躍していた拳士は、そこから強烈な踵落とし。
『ぐっ!』
それを百代は済んでの所で躱して転がるように距離を取る。
そうしてまた技がぶつかっていく。
これほどの激闘ぶりを見せつけられては不安になるなと言うのが無理と言うモノだ。
あくまでも燕の私見だが、九鬼財閥から渡されたデータより格段に強くなっている事が解った。
勿論まだまだ技も荒く隙も多いが明らかに変化している部分があった。
百代は戦闘を長く楽しむ為、昔に比べてスロースターターだった。
しかし今ではほぼ最初から全力で出せる姿勢の様だ。
これでは尻上がりの武神対策も全て無駄だ。
こうなれば戦う時に大きな油断を誘う作戦しかない。
その為のプランはある。まだ予定でしかないが、ある。
確信に近い勝算ありの仕込みは既に済んでいるものの、ともあれ連絡を待つしかない。
今は兎も角情報収集に努めるしかないと、自分を納得させた。
一方、もう1人は川神一子だ。
一子は非常に悔しそうに唇を噛みしめている。
昨夜から原因不明の姉の不機嫌さを自分では晴らせなかったと言うのもある。
そもそも自分が心配から声を掛けた時、偽りの笑顔を作って誤魔化されたのもある。
だが今の憧れの権化は如何だ。
『ハァアアアァアアァアアアアアアアアアァアアアアアアアアアッッ!!』
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄っっ!!』
百代から繰り出される幾多の気弾や極太ビームを、拳士は全て弾く逸らすの連続だ。
これほどの激闘の中、2人は獰猛に嗤っている。笑っている。実に楽し
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