報われない決意
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」
今度はアイリーンがエルザの能力を下げようと魔法を行う。
「神の無加の効果を神の無加で相殺!!」
「何!?こやつ・・・こんな高度な付加術を・・・」
自身と同等といってもよいウェンディの能力。それを見たアイリーンはあることを思い付いた。
「これで終わりだぁ!!」
振りかぶって頭上から剣を降り下ろす。その威力は絶大で、アイリーンの帽子が真っぷたつへと切り落とされた。
「わかったぞ、エルザ。付加の真理がな」
強烈な一撃を受けたはずのアイリーン。その証拠に彼女は頭から血を流している。
それなのに、彼女は全く気にする様子がない。
「赤ん坊だったから・・・身内だったから・・・失敗したのか。いや・・・そもそも人間への全人格付加自体が不可能なのか・・・答えはNOだ。相性というものが大切だったのね」
「!?」
彼女が何を言おうとしているのかさっぱりわからず呆けているエルザ。アイリーンはその言葉を理解できずにいるエルザを尻目に、揺れる手で何かを行っている。
「滅竜魔導士であり付加術士であり・・・若くて竜化しない体が目の前に現れるなんて・・・」
突然震えるウェンディの体。それが収まってくると、彼女の頬が紅潮し始める。
「まさか・・・!!」
「あぁ・・・この時を待っていた・・・多少魔力は落ちるが問題ない」
「ウェンディ・・・」
エルザは信じがたい出来事に体を強張らせた。そしてそれは、さらなる絶望へと彼女を追い詰める。
「新しい体、新しい人生。アイリーンは生まれ変わったわ」
ウェンディの体に自らの人格を付加させたアイリーン。更なる恐怖が戦場を黒く塗りつぶそうと言うのか。
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