報われない決意
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格を付加すれば・・・そう思い行動に移したそうだが失敗。結果、その時に愛情が薄れてしまいエルザを捨ててしまったらしい。
「私も・・・昔話でもしたら我が子への愛情とやらが少しは芽生えるかと思ったけど・・・残念、何一つ感情が動かないわ」
手を向けて魔力を放出する。エルザはそれを瞬時に回避すると、そのまま彼女へと斬りかかり、受け止められる。
「魔力のみで一国の女王となった私に勝てるとでも思っているの?」
「本当の家族がいるからな」
余裕綽々のアイリーンに対して冷静沈着なエルザ。その後ろからやって来たのはドラゴンフォースで力を最大限にした天空の巫女。
「天竜の翼撃!!」
ウェンディの打撃に後方へと押されたアイリーン。その隙にエルザが追撃を加える。
「紅黒の双刃!!」
大きな打撃を受けたアイリーンではあったものの、彼女は何とか踏みとどまった。しかし、その表情は厳しい。
「この私に・・・傷を・・・」
「あなたの過去には同情します。でも、自分の子を愛せない人を、私は許しません」
母親が大好きだからこそ出てきたその言葉にウソも偽りもない。そんな彼女に、アイリーンは問いかける。
「滅竜魔導士のおチビちゃん。さっきの話の中で《竜の種》という言葉が出てきたでしょ?」
竜の種・・・それは滅竜魔法を使いすぎてしまった者を竜へと変えてしまうもの・・・
「それはそなたの中にもあるのよ」
「はい。でも、それは私のお母さんが・・・長年かけて成長しないように抑えてきました」
「何!?」
「だから私たちは竜化しません」
「恐らくナツもシリルもな」
グランディーネもヴァッサボーネも二人の体内に入り竜の種を抑え続けてきた。それにより彼女たちはアクノロギアやアイリーンのようにドラゴンへとなることはない。
「なるほど・・・ドラゴンが体内に入り竜の種の成長を止めていたのか・・・私に魔法を授けたベルセリオンは戦場で死んだ。私は彼の名を受け継ぎ、彼の無念を晴らすと誓ったのよ。しかし・・・そんな方法で竜化を防げたなんてね・・・」
彼女はドラゴンを愛し、ドラゴンに愛されていた。それでも・・・
「不公平だわ!!」
この感情は抑えることができなかった。
「私の人生を返して!!こんな体いらないのよ!!」
ドラゴンになってしまったがために人間として生きていけなくなってしまったアイリーン。彼女の怒りと嫉妬は絶頂へと高まっていた。
「全身体能力上昇・・・神の騎士!!」
能力が上昇したエルザがアイリーンへと迫る。それでも、アイリーンは焦ることはしない。
「小賢しいわ、分離付加、神の無加
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