新型旗艦
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能性はあるということだ。
時間は短い。だが、可能性がないわけではない。
手にした書類を持つ手に、力が入り、紙がくしゃりと音を立てた。
できるだろうか、いや、これはチャンスだと思う。
力が入るスタイナーに、アレスは肩をすくめた。
「大丈夫ですよ、キャゼルヌ大佐は目前ではなく、十年後を考えられる方です。きちんと計画をまとめ、現状の問題点をまとめれば、きっと予算課も認めてくれるでしょう。あとはスタイナー技術少佐の力次第です」
「知っているのか、キャゼルヌ大佐を?」
「学校の時に事務次長でおられたことがありましたが、直接話をしたことはないですね。でも、ヤン少佐とは親しくしていたようで、いろいろお話を伺いました」
「そうか。ありがとう、マクワイルド中尉。感謝する」
いろいろと話したいことはあったが、まずはとばかりにスタイナーは一礼すると踵を返した。今週はどうやら帰れそうもない。だが、アレスが言ったように、この一週間でまさしく十年後が変わるであろう。
それがどうなるか、スタイナーは手にした過去の仕様書をくしゃくしゃと丸め、ごみ箱に投げ入れた。
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