第20話 戦闘民族の帰還
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竜《サラマンダー》の噂は国中に広がった。いつしか幽鬼の支配者と妖精の尻尾はこの国を代表する二つのギルドとなった。気に入らんのだよ…もともとクソみてーに弱っちぃギルドだったくせにィ!!」
「――キサマァ…!この戦争はその下らん妬みが引き起こしたというのか!?」
「妬み?違うなぁ。我々はものの優劣をハッキリさせたいのだよ」
「そんな…そんな下らん理由で……!!」
怒りを抑えきれないエルザは黒羽の鎧の力を発揮するように跳躍力も上昇させジョゼを斬りかかる。
数々の剣さばき、残像を作るような速さでエルザはスピードを増し続ける。
「チィ…ッ!」
対象にジョゼは先ほどまで余裕の表情を浮かべてたものの、自身に付いてきているエルザに苛立て、
自身の魔法でエルザの動きを止め、剣を弾き飛ばしエルザの体を捉える
「くっ…!!」
動けなくなったエルザにジョゼは笑みを浮かべて近づく。
「前々から気にくわんギルドだったが、この戦争の引き金は些細な事だった。ハートフィリア財閥のお嬢様を連れ戻してくれという依頼さ」
「うっ…!く……!」
エルザの頭で思い浮かべるのは最近仲間になったであろうルーシィだった。
「この国有数の資産家の娘が妖精の尻尾にいるだと!?貴様らはどこまで大きくなれば気が済むんだぁあ!!」
ハートフィリア財閥はフィオーレのとして大きい資産家の財閥である。
その財閥が妖精の尻尾に居る?
それだけで彼の逆鱗に動かせたようだ。
「ハートフィリアの金を貴様らが自由に使えたとしたら…間違いなく我々よりも巨大な力を手に入れる!!それだけは許してはおけんのだァ!!!」
「ぐぅ!?が…アア!!」
自然と拳に力を入れたからか、エルザを縛る魔法の威力を上げエルザに痛みが増す。
そして、息を整えてからエルザはジョゼに向けて哀れな人を見るような目で見る。
「ふ…どっちが上だ下だと騒いでいること自体が嘆かわしい……。…が、貴様らの情報収集力のなさにも呆れるな。それでよく一番のギルドなどと言えたものだ…」
「――なんだと?」
「ルーシィは家出してきたんだ……家の金など使えるものか…!」
「…!!?」
「家賃7万の家に住み、私たちと共に行動して……共に戦い…共に笑い…共に泣く…同じギルドの魔道士だ……戦争の引き金だと?ハートフィリア家の娘だと?花が咲く場所を選べないように子だって親を選べない……貴様に涙を流すルーシィの何が分かる!!?」
渾身の叫びを上げるエルザは残った力で自身を縛る魔法を破り捨てようとする――だが。
「これから知っていく
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