第3章
月光校庭のエクスカリバー
第29話 聖剣、来ました!
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うだった。
一体、おまえとドレイクに何があったんだ?
『・・・・・・あいつは自分がおもしろいと感じるためならなんにだってちょっかい出してきてな。おれと白い奴との戦いにちょっかいを出してきたのも一度や二度じゃない。そんなことをするものだからな、ほとんどドラゴンはあいつを嫌っていてな。「遊びドラゴン」っていうのも、そんなあいつに対する蔑称だったんだ。・・・・・・まぁ、本人はえらく気に入っていて、むしろ自称しているんだがな』
なんというか、自由で勝手気ままな奴なんだな。
『まぁ、ドラゴンってのは基本的に勝手気ままなものだからな。ある意味ドラゴンらしいとは言える。だがやはり、いろいろな意味で異質な奴ではあるな。そもそも、存在からして異質だ』
「存在?」
『ああ。なんせあいつは肉体がオーラだけで構成されたドラゴンだったからな。そんなドラゴンはおそらく、あいつだけだろう』
そんな特別なドラゴンなのか、ドレイクって。
『まぁ、とりあえず、基本的にハタ迷惑な奴と覚えておけばいい。とにかく、強い力には注意しろ』
「ああ」
再三告げるドライグの警告に俺はうなずく。
―○●○―
「それは本当なの、明日夏?」
早朝、朝食のあと、部長と二人きりになった俺は木場のこととフリードのことを部長に話した。
「ええ。奴自身がそう言ってましたし、俺から見てもあの剣は相当なものに見えました。何より──」
「──祐斗の反応がそれを物語っていたと」
部長はしばらくの間、顎に手を当てて考え込む。
「とりあえず、祐斗には使い魔を付けるわ。一応、念のためね」
「それがいいでしょうね。で、フリードのことや殺された神父のことをイッセーたちには?」
「そっちは部活のときに話すわ。朱乃や小猫にも話さなきゃいけないしね。あのはぐれ神父もこんな明るいうちに襲撃なんてしないでしょう」
まぁ、流石のあいつもそこまでイカれてはいないだろう。
「殺された神父に関してはたぶん、はぐれを追って返り討ちにされたところかしら。おそらく、目的はエクスカリバーの奪還。とりあえず、教会側に関しても警戒はするわ」
おそらく、エクスカリバーの奪還の可能性が高いだろうな。
そもそも、奴はどうやってエクスカリバーを手に入れたんだ? 使い手から奪ったのか、もしくは持ち主を選ぶ特性上から使い手がなく保管されていたものを強奪したのか?
まぁ、悩んでもしょうがねえ。重要なのは、奴がエクスカリバーを持っているということ、奴には行動を共にしている存在がいることだ。そして、そのフリードの持つエクスカリバーの奪還のために教会側の刺客がこの町に潜伏している可能性があることだ。
・・・・・・また不穏な気配が漂いだしたな。
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