第3章
月光校庭のエクスカリバー
第29話 聖剣、来ました!
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たいにさ」
そういえば、合宿のとき、木場が自分たちもイッセーやアーシアと似たようなものって言ってたな。
「ッ!?」
「イ、イッセーさん・・・・・・」
家の近くまで来て突然、イッセーとアーシアが表情を強張らせた。
「どうした、二人とも?」
「・・・・・・何か急に悪寒が・・・・・・」
「・・・・・・ああ。俺も感じた。おまえは感じなかったのかよ? いやな感じ・・・・・・」
「・・・・・・いや」
見ると、千秋たちもそんなものを感じている様子はなかった。
悪寒? 俺たちには感じず、イッセーとアーシアだけが──ッ! まさか!
いやな予感を覚えた俺は急いでイッセーに訊く!
「いやな感じってどんなだ!?」
「・・・・・・なんていうか・・・・・・体中から危険信号が出てる感じだ。・・・・・・この感じ、前にも感じたことがある」
「・・・・・・前にも?」
「アーシアと出会って、教会に案内したとき、それと、フリードと出会った──ッ!?」
「イッセー!」
「母さん!」
俺とイッセー、俺たちの反応から事態を察した千秋はイッセーの家に向けて駆け出す!
イッセーとアーシアが感じてたのは悪魔の聖なる力に対する危険信号だ! つまり、いま、イッセーの家に教会関係者が来てる!
理由はさまざまだが、最悪なのはフリードの野郎が来てることだ!
脳裏にフリードと出会ったときに見かけた張り付けにされた男性の遺体を思い出す!
そしていま、イッセーの家にはおばさんがいる!
クソッ! 頼む! 最悪な事態にはなるな!
俺たちは玄関のドアを開け、警戒しながら中の様子を伺う。すると、おばさんの楽しく談笑する声が聞こえてきた。
俺とイッセーは怪訝に思いながらお互いに目を合わせると、警戒心を解かずおばさんの声が聞こえるリビングに向かう。
リビングの様子を伺うと、おばさんが見知らぬ三人の少女と談笑していた。
三人の特徴はそれぞれ栗毛のツインテール、前髪の一部に緑のメッシュを入れた青髪のショート、黒髪のポニーテールという髪型で、三人とも白いローブを着込んでいた。間違いなく教会関係者。
「あら、皆お帰りなさい。それからいらっしゃい、明日夏くん、千秋ちゃん。どうしたの、皆? 血相を変えて?」
俺たち全員、警戒心を抱いてるせいかかなり強張った表情をしてるらしい。ま、当然警戒心を解けるはずもなく──なんて思っていると、栗毛の少女が口を開いた。
「ひさしぶりだね、イッセーくん、明日夏くん」
「「えっ?」」
俺とイッセーは俺たちの名前を呼んだ少女を見るが、正直見覚えがなかった。
「あれ、覚えてない? 私だよ?」
そう言って微笑む栗毛の少女。やっぱり見覚えが──いや、まてよ。
「えー
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