第一幕その一
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ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第一幕 青い薔薇
ドリトル先生はお医者さんですが他にも様々な学問を楽しんでいてかなりの数の博士号を持っています。まさに学問については何でも博士です。
その先生にです、王子は先生のお家に来てお話をしていました。
王子はちゃぶ台を囲んで座ってそうしてお茶を飲みながら先生に言うのでした。
「この前祖国から絵葉書が送られてきたけれど」
「どんな絵葉書だったのかな」
「うん、あらゆるお花が咲き誇っているね」
「そのお花達と撮ったなんだ」
「とても素敵な絵葉書が送られてきたんだ」
「それでその絵葉書を見てだね」
「僕も祖国の奇麗なお花を観ようと思ったんだけれど」
ここで先生に言うのでした。
「日本にいるとね」
「うん、日本にも沢山のお花が咲き誇っているけれどね」
「南国のお花はね」
王子のお国があるアフリカ、アフリカでも熱い場所にあるそこに咲く様なお花はどうしてもというのです。
「沖縄かね」
「植物園でもないとね」
「観られないよね」
「うん、どうしてもね」
「神戸にいたらね」
「温帯のお花ばかりだね」
「どうしてもそうだよね」
「気候上仕方ないよ」
このことはというのです。
「そのことは」
「菊とか百合とか菖蒲とかね」
「王子はそうしたお花も好きだね」
「うん、ただ日本にいたら」
「どうしてもね」
「日本人は本当に桜が好きだね」
王子も心から思うことでした。
「もう桜がないとね」
「どうしようもない位にだよね」
「桜が好きだね」
「そうだね、もうどんなお花よりもね」
「日本人は桜だね」
「そこは日本人は譲れないね」
「うん、ただね」
王子はこう言ったのでした。
「僕としてはね」
「王子は王子でね」
「ハイビスカスとかね」
熱帯のこのお花を出すのでした。
「ああしたお花がね」
「第一だね」
「そうなんだ、国花もね」
「王子の国花はそのハイビスカスだったね」
「だからね」
それ故にというのです。
「絵葉書に出ていたお花達もね」
「観ていてよかったって思ったんだ」
「そうなんだ、だから観たくなったから」
その南国の、お国でも咲き誇っている花達をというのです。
「植物園に行こうかな」
「八条大学のかな」
「うん、これからね」
「いいことだよ。今日は休日だけれど」
それならと言う先生でした。
「その休日の過ごし方としてもね」
「いいよね」
「うん、じゃあ僕もご一緒していいかな」
先生もお茶を飲みつつ王子に言いました。
「そうしていいかな」
「そうだね、僕と爺やだけで言ってもね」
今もお傍に控えてくれている執事さんを見て言うので
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