第一幕その二
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「ずっとここにいてもね」
「何もすることがない時があって」
「暇だって思う時があるわ」
どうしてもというのです。
「本当にね」
「やっぱりそうよね」
「今はあんたとお喋りしているから暇じゃないけれど」
「夜とかはね」
「特にそうよね」
「しかも今都にかかしさんや樵さんもいないし」
ガラスの猫達以外にも寝る必要のない人達はいるのですが今はこの人達もエメラルドの都にいないのです。
「ひょっとしたらよ」
「お互い一人だけになったら」
「ちょっとね」
「暇になるかもね」
「そうなるかも知れないわね」
こうしたことをお話するのでした、そしてです。
二人でこうしたお話をしているとです、そこにドロシーが来て二人に言ってきました。
「今オズマと一緒に鏡でオズの国のあちこちを見ていたけれど」
「何かあったの?」
「ええ、ウィンキーに猫達の国があるでしょ」
ドロシー達が正式のオズの国の住人になってから出来た国です、狐の国やビリーナが王女を務める鶏の国と同じ様な国です。
「あそこで今問題が起こってるの」
「あら、どういった問題かしら」
「何でもお魚を養殖しているけれど」
「お魚が獲れなくなったんじゃないわよね」
ガラスの猫はこう尋ね返しました。
「別に」
「獲れる量はそのままよ」
「そうした問題じゃないのね」
「ええ、新しいお魚の養殖をはじめようってお話をしてるけれど」
「それがまとまらないのね」
「議論が続いているの、それでね」
「オズマがなのね」
ガラスの猫はこのことを察して言いました。
「自分が行ってそうして」
「そう、猫達と相談してね」
自分が猫の国に入ってというのです。
「そうしてね」
「問題を解決するつもりなのね」
「それで私は今回はね」
「オズマの代理でなのね」
「都に残ることになったの」
「珍しいわね」
つぎはぎ娘はここまで聞いてこう言いました。
「ドロシーが残ってオズマが行くなんて」
「そうね、けれど私もね」
「オズの国の王女様で」
「政治もしないといけないからね」
それでというのです。
「私も政治の経験が必要ってことで」
「今回はなのね」
「私が都に残ることになったの」
「成程ね」
「そしてね」
さらにお話するドロシーでした。
「魔法使いさんとモジャボロさんとチクタクが残ってくれて」
「ドロシーを助けてくれるのね」
「それに教授も来てくれるから」
王立大学からです。
「大丈夫よ」
「皆の補佐があるから」
「そうよ、大丈夫よ」
「僕もいるしね」
ドロシーのすぐ横にはトトがいます、彼は今もドロシーと一緒です。
「だから都はね」
「大丈夫よ」
「政のことも」
「そう、だからオズマが行くのよ」
冒険の旅に
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